8. オールセラミックの色調に関する研究
「I. 目的」歯科界において人々の審美的欲求が高まり, オールセラミッククラウンが臨床に普及してきている. 我々は, その中でも高い光透過性を有し, 天然歯の色調再現性に優れたIPS Empress(IVOCLAR)に着目した. 一般的には前歯にはレイヤリング, 臼歯にはステイン技法が臨床応用されているが1), 詳細は不明であり, 臨床的報告はなされていない. そこで今回我々は, 臨床において, 作製方法およびセメントの色の相違が臨床上いかにオールセラミックの色調に影響を及ぼすかについて検討した. 「II. 方法」27歳女性の左側中切歯にオールセラミッククラウンをIPS Empress(レイヤ...
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Veröffentlicht in: | 日本補綴歯科学会雑誌 2004, Vol.48 (2), p.307-307 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. 目的」歯科界において人々の審美的欲求が高まり, オールセラミッククラウンが臨床に普及してきている. 我々は, その中でも高い光透過性を有し, 天然歯の色調再現性に優れたIPS Empress(IVOCLAR)に着目した. 一般的には前歯にはレイヤリング, 臼歯にはステイン技法が臨床応用されているが1), 詳細は不明であり, 臨床的報告はなされていない. そこで今回我々は, 臨床において, 作製方法およびセメントの色の相違が臨床上いかにオールセラミックの色調に影響を及ぼすかについて検討した. 「II. 方法」27歳女性の左側中切歯にオールセラミッククラウンをIPS Empress(レイヤリング, ステインの各技法)により作製し, Valiorink IIの各種トライペーストを介在させ高速測色分光光度計(CMS-35FS, 村上色彩技術研究所)を用い, 歯頚・中央・切縁部の任意の3点を各3回測色しその平均値を採用した. 反対側同名歯である天然歯の右側中切歯を測色し比較対照とした. 「III. 結果と考察」右側中切歯との色差(ΔE*ab)を求めた結果, ステインのセメントなし・透明において小さい値を示した. 症例によっては前歯においてもステイン技法を用いることは有効であると考えられる. 「IV. 文献」1)中村隆志, 六人部慶彦, 丸山剛郎. オールセラミッククラウンへの期待と現状-セラミックスの加圧成型によりクラウンを製作するシステムについて―. 補綴誌43:217-224, 1999. |
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ISSN: | 0389-5386 |