ラットにおけるrhBMP-2の担体として用いたβ-TCPの評価
目的: 本研究は, 骨形成因子recombinant human bone morphogenetic protein-2 (rhBMP-2) の担体として2種の異なる気孔率を有するβ-リン酸三カルシウム (β-TCP) ブロックの有効性と骨形成について, 組織形態的に検討することである. 方法: 10週齢SD系雌性ラットを使用し, 頭頂部に切開を加え, 骨膜ごと剥離し頭頂骨を露出させ, 1.気孔率60%β-TCP単独 (60TCP), 2.気孔率60%β-TCPにrhBMP-2含浸 (60TCP+BMP), 3.気孔率75%β-TCP単独 (75TCP), 4.気孔率75%β-TCPにrhB...
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Veröffentlicht in: | 日本補綴歯科学会雑誌 2003/08/10, Vol.47(4), pp.662-670 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的: 本研究は, 骨形成因子recombinant human bone morphogenetic protein-2 (rhBMP-2) の担体として2種の異なる気孔率を有するβ-リン酸三カルシウム (β-TCP) ブロックの有効性と骨形成について, 組織形態的に検討することである. 方法: 10週齢SD系雌性ラットを使用し, 頭頂部に切開を加え, 骨膜ごと剥離し頭頂骨を露出させ, 1.気孔率60%β-TCP単独 (60TCP), 2.気孔率60%β-TCPにrhBMP-2含浸 (60TCP+BMP), 3.気孔率75%β-TCP単独 (75TCP), 4.気孔率75%β-TCPにrhBMP-2含浸 (75TCP+BMP) の4条件で, rhBMP-2含浸群にはβ-TCPlcm3あたり0.2mgの割合となるよう含浸後填入した. 観察期間は2週, 4週とし, 屠殺後, 非脱灰研磨標本を作製し, 組織形態的に観察した. 結果: 60TCP, 75TCP群は新生骨形成を認めず, 60TCP+BMP, 75TCP+BMP群は新生骨形成を認めた. また, β-TCPの吸収は, 気孔率75%β-TCPブロックのほうが早かった. 考察: 60TCP+BMP, 75TCP+BMP群の新生骨形成は, 複合体作製が可能でβ-TCPプロックがrhBMP-2を保持, 徐放したと考えられ, 担体としての有用性が示唆された. よってrhBMP-2とβ-TCPの複合体は, 骨欠損部の回復の可能性をもつと期待できる. |
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ISSN: | 0389-5386 1883-177X |
DOI: | 10.2186/jjps.47.662 |