エレクトロフォーミング法によるコーピングの厚さ: 電解槽内の歯型の位置づけの影響

目的: ゴールドエレクトロフォーミング法は, メタルコーピングを回転する電解溶液中で製作するため, 電鋳歯型の位置づけがコーピングの厚さに影響を及ぼすと考えられる. そこで, 電解槽内での水平的位置づけを変化させ, その影響を検討した. 方法: フルベークタイプの陶材焼付冠製作用に形成した上顎中切歯支台歯模型 (松風) を原型とし, 複製電鋳歯型を製作した. 電解槽装置 (GAMMATeasy, Gramm) のビーカー (内径56.0mm) 内で, 垂直的に電極上縁から切縁中央までを20.0mmとし, 水平的に1.ビーカー中心, 2.中心から11.0mm, 3.中心から22.0mm (以下,...

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Veröffentlicht in:日本補綴歯科学会雑誌 2003/08/10, Vol.47(4), pp.635-642
Hauptverfasser: 白土, 壽香, 小峰, 太, 小泉, 寛恭, 村松, 透, 大谷, 一紀, 會田, 有希子, 鳥塚, 周孝, 桟, 淑行, 五十嵐, 孝義
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的: ゴールドエレクトロフォーミング法は, メタルコーピングを回転する電解溶液中で製作するため, 電鋳歯型の位置づけがコーピングの厚さに影響を及ぼすと考えられる. そこで, 電解槽内での水平的位置づけを変化させ, その影響を検討した. 方法: フルベークタイプの陶材焼付冠製作用に形成した上顎中切歯支台歯模型 (松風) を原型とし, 複製電鋳歯型を製作した. 電解槽装置 (GAMMATeasy, Gramm) のビーカー (内径56.0mm) 内で, 垂直的に電極上縁から切縁中央までを20.0mmとし, 水平的に1.ビーカー中心, 2.中心から11.0mm, 3.中心から22.0mm (以下, P0, P1, P2) の3条件に位置づけした. その後, 厚さ200μmに設定しエレクトロフォーミングを行い試料とした. 試料を包埋し, 唇舌的に切断し, 走査型レーザー顕微鏡 (Laser microscope 1 LM 21 W, Lasertec) にてコーピングの厚さを測定した. 測定部位は唇面中央部, 切端部, 舌面中央部, 基底結節上部, 舌側軸面中央部 (以下, a, b, c, d, e) の5点とした. 試料数は各条件5個とし, 統計にはKruskal-Wallis testとBonferroni Correctionを用い, 各測定部位での比較を行った. 結果: コーピングの厚さは, P0では全測定部位で最大値を示し, 設定値に近似した値を示した.そのほかは設定値より小さな値を示した. d, eにおいてはP0>P1>P2の順に大きな値を示し, bではP0>P1≧P2の順に大きな値を示した. 結論: ビーカー内での電鋳歯型の位置づけがコーピングの厚さに影響を及ぼし, 設定した厚さより薄くなることが判明した.
ISSN:0389-5386
1883-177X
DOI:10.2186/jjps.47.635