8. 咬合接触検出システムAnaBiter(R)の臨床応用について 第2報 シリコーン被膜試料の設置位置による面積変動
「I. 目的」軽度咬みしめ時の咬合接触状態の測定を目的として開発されたAnaBiter(軌維社)によるシリコーン被膜試料の測定面積は, 試料を装置ライトボックス内中心に設置した場合は, 高い再現性が得られることを先に報告した. しかし, 試料を中心から離して設置した場合, 本装置の試料面積測定機構から表示面積が小さくなることが推察された. そこで今回は, 試料を中心から離して設置した場合の再現誤差とその解決方法について検討した. 「II. 方法」シリコーン印象材バイトチェッカー(ジーシー社)を標準調度で20秒間練和し, スピンドル部先端の直径2mmのスプラインマイクロメータ(NSK社)を用いて...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 日本補綴歯科学会雑誌 2003, Vol.47 (1), p.192-192 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 「I. 目的」軽度咬みしめ時の咬合接触状態の測定を目的として開発されたAnaBiter(軌維社)によるシリコーン被膜試料の測定面積は, 試料を装置ライトボックス内中心に設置した場合は, 高い再現性が得られることを先に報告した. しかし, 試料を中心から離して設置した場合, 本装置の試料面積測定機構から表示面積が小さくなることが推察された. そこで今回は, 試料を中心から離して設置した場合の再現誤差とその解決方法について検討した. 「II. 方法」シリコーン印象材バイトチェッカー(ジーシー社)を標準調度で20秒間練和し, スピンドル部先端の直径2mmのスプラインマイクロメータ(NSK社)を用いて中央部(3.142mm2)の厚みを30μmと規定し, その周囲をそれよりも厚くした試料を作製した. その試料を装置ライトボックス内の中心, そして中心から前後左右方向でそれぞれ2.0, 2.5, 3.0, 3.5cmずつ離した各4部位の合計16部位で測定した. 「III. 結果と考察」しきい値を67に設定した場合, 中心からの距離が離れるにしたがって表示面積は段階的に減少したが, 中心からの距離が同じであれば方向が異なっても, 表示面積に有意な差は認められなかった. そこで設置した試料面積が3.142mm2となるしきい値を中心からの距離別に求めた. しきい値の平均は, 中心からの距離が離れるにしたがって減少し, 2.0cmから順に57.58, 52.57, 46.63, 40.58であった. 各々の値を整数で設定し, 新たに作製した試料の面積を中心からの各位置で測定したところ, いずれにおいても高精度で面積が測定でき, AnaBiter(R)の臨床応用の可能性が示唆された. |
---|---|
ISSN: | 0389-5386 |