2. ウサギ頭頂骨に設置したチャンバー内の骨形成に対するPlatelet-Rich Plasma(PRP)の影響
「I. 目的」多血小板血漿(以下PRP)は, 自己血由来で, 侵襲や疼痛が少なく, 簡便に作る事ができ操作性にも優れている. PRPの骨形成に対する影響を検討する目的で, ウサギ頭頂骨表面にポリプロピレン製のチャンバーを設置し, 骨形成に対する 1. PRPの効果 2. 担体(担体なし, コラーゲン, β-TCP)影響を検討した. 「II. 方法」実験動物には生後約15週齢(体重約2.6kg)の日本白色ウサギ9頭を使用した. 10mlの静脈血を遠心分離後, 約2mlのPRPを作成した(PRPの血小板の平均濃縮率は全血の約7倍), 実験はPRPと1. 担体なし 2. 生体吸収性アテロコラーゲン...
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Veröffentlicht in: | 日本補綴歯科学会雑誌 2003, Vol.47 (1), p.183-183 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. 目的」多血小板血漿(以下PRP)は, 自己血由来で, 侵襲や疼痛が少なく, 簡便に作る事ができ操作性にも優れている. PRPの骨形成に対する影響を検討する目的で, ウサギ頭頂骨表面にポリプロピレン製のチャンバーを設置し, 骨形成に対する 1. PRPの効果 2. 担体(担体なし, コラーゲン, β-TCP)影響を検討した. 「II. 方法」実験動物には生後約15週齢(体重約2.6kg)の日本白色ウサギ9頭を使用した. 10mlの静脈血を遠心分離後, 約2mlのPRPを作成した(PRPの血小板の平均濃縮率は全血の約7倍), 実験はPRPと1. 担体なし 2. 生体吸収性アテロコラーゲン 3. β-TCPをチャンバー内に充填した実験群とPRPを添加しない対照群を比較した. 全身麻酔下において, ウサギ頭頂骨を露出し, 直径5mm, 深さ約1.5mmの溝とその内側に直径約0.9mmの9つのドリルホールを形成後, ポリプロピレン製チャンバーを骨表面に固定した. 実験期間は8週で非脱灰標本を作製し, 塩基性フクシン・メチレンブルー重染色で組織観察を行った. 「III. 結果と考察」1. PRP(+)群をPRP(-)群と比較した結果, コラーゲン, β-TCPで骨形成は促進された. 2. 担体の比較では, PRP(+), (-)ともにβ-TCP>コラーゲン>担体なしの順に骨形成量が多かった. 本実験結果より, 約7倍に濃縮されたPRPは骨形成を促進させると思われる. |
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ISSN: | 0389-5386 |