仮着材使用後のポスト孔における各種清掃方法による仮着材除去効果の評価
目的: 最近の研究で, 残留仮着材により接着材の接着力が低下することが報告されている. そこで, 本研究では支台築造の臨床を想定し, ポスト孔内の残留仮着材の清掃方法について検討した. 方法: 170本のヒト下顎前歯歯根を用い, ポスト孔を形成し, ポスト付きテンポラリークラウンを仮着した. コントロールは仮着操作とした.除去後, 4種類の清掃方法 (エキスプローラー, 根管清掃用ブラシ, 酸化アルミニウム粒子併用根管清掃用ブラシ, リン酸と次亜塩素酸ナトリウム処理) でポスト孔内を清掃した.その後, スーパーボンドC&B L-type (以下SBとする), パナビアフルオロセメント...
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Veröffentlicht in: | 日本補綴歯科学会雑誌 2003/02/10, Vol.47(1), pp.28-37 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的: 最近の研究で, 残留仮着材により接着材の接着力が低下することが報告されている. そこで, 本研究では支台築造の臨床を想定し, ポスト孔内の残留仮着材の清掃方法について検討した. 方法: 170本のヒト下顎前歯歯根を用い, ポスト孔を形成し, ポスト付きテンポラリークラウンを仮着した. コントロールは仮着操作とした.除去後, 4種類の清掃方法 (エキスプローラー, 根管清掃用ブラシ, 酸化アルミニウム粒子併用根管清掃用ブラシ, リン酸と次亜塩素酸ナトリウム処理) でポスト孔内を清掃した.その後, スーパーボンドC&B L-type (以下SBとする), パナビアフルオロセメント (以下PFとする), クリアフィルDCコア (以下DCとする) を用いて既製ポストを接着し, 引き抜き強さの測定を行った.また各清掃方法を行い, 接着材の前処理を行う前後のポスト孔内象牙質被着面を走査型電子顕微鏡で観察した. 結果: SB, DCではリン酸と次亜塩素酸ナトリウム処理を用いた方法が, PFでは酸化アルミニウム粒子併用根管清掃用ブラシによる方法が最も高い引き抜き強さを示し, コントロールの値まで回復した.また, すべての接着材でエキスプローラーによる清掃方法が有意に低い値を示した. 結論: 接着材の種類により異なるが, 2種類の清掃方法の有効性が認められた. 臨床において, レジン系材料で接着する前に, ポスト孔内を適切な方法で清掃することの必要性が示された. |
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ISSN: | 0389-5386 1883-177X |
DOI: | 10.2186/jjps.47.28 |