硬質レジンならびにガラス繊維強化材のテレスコープ義歯外冠への応用
目的: 歯冠用硬質レジンは可撤性補綴物であるテレスコープ義歯外冠に前装するにはたわみ量が小さく, そのため外冠前装部の剥離がしばしば見受けられる. 本研究は, テレスコープ義歯の外冠に適した歯冠用硬質レジンを検索すること, さらに, ガラス繊維強化材による外冠のメタルフリー化の実用性を検討する目的で初期物性値を比較検討した. 方法: 三点曲げ試験, 圧縮試験, ビッカース硬さ試験, 吸水試験を行った. 結果: 曲げ強さでは光加熱重合型のTargis (Ta) は光重合型のSpectrasit (Sp), Cesead (Ce), New META COLOR INFIS (NM) より高い値を...
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Veröffentlicht in: | 日本補綴歯科学会雑誌 2002/06/10, Vol.46(3), pp.385-393 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的: 歯冠用硬質レジンは可撤性補綴物であるテレスコープ義歯外冠に前装するにはたわみ量が小さく, そのため外冠前装部の剥離がしばしば見受けられる. 本研究は, テレスコープ義歯の外冠に適した歯冠用硬質レジンを検索すること, さらに, ガラス繊維強化材による外冠のメタルフリー化の実用性を検討する目的で初期物性値を比較検討した. 方法: 三点曲げ試験, 圧縮試験, ビッカース硬さ試験, 吸水試験を行った. 結果: 曲げ強さでは光加熱重合型のTargis (Ta) は光重合型のSpectrasit (Sp), Cesead (Ce), New META COLOR INFIS (NM) より高い値を示した.圧縮強さでは加熱加圧重合型のChromasit (Ch) は低い値を示し, Spと同一重合形式であるCeは, ガラス繊維強化材のVectris Frame (Ve) とTaと組み合わせたもの (Ta-Ve) とほぼ同等の値を示した.ビッカース硬さではTaはTa-Veに近似した値を示し, NMは若干低い値を示した.Sp, Chは低い値を示し, Ceの値はそのおよそ4倍であった. また, 吸水率ではTa, Ta-Veは低い値となり経時的増加量もわずかであった.Sp, ChはNMと比較し低い値を示し, Ceは最も高い吸水量を示した. 結論: テレスコープ義歯外冠のような着脱時に大きな変形を伴う支台装置には, Taのように弾性に富んだレジンが有効であると思われる. |
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ISSN: | 0389-5386 1883-177X |
DOI: | 10.2186/jjps.46.385 |