3. 全部床義歯学模型実習における受講状況の推移
「I. 目的」近年, 実習指導者のなかから, 学生の実習態度や出席状況が, 悪化しているとの指摘が多くなっている. そこで, 実習教育の効率や効果を高めることを目的として, 当講座が担当する全部床義歯学模型実習の受講状況がどう推移しているかを知るために, 平成7年度から平成12年度までの実習について欠席者数, 遅刻者数などを調査した. さらに, 平成6年度, 11年度, 12年度に実施した心理テストの結果から, 受講状況と学生の心理特性との関連を比較検討した. 「II. 方法」平成7年度から12年度までの全部床義歯学の模型実習を対象とした. 平成7年度はカリキュラムの移行時期で, 前期は4年生...
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Veröffentlicht in: | 日本補綴歯科学会雑誌 2002, Vol.46 (1), p.142-142 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. 目的」近年, 実習指導者のなかから, 学生の実習態度や出席状況が, 悪化しているとの指摘が多くなっている. そこで, 実習教育の効率や効果を高めることを目的として, 当講座が担当する全部床義歯学模型実習の受講状況がどう推移しているかを知るために, 平成7年度から平成12年度までの実習について欠席者数, 遅刻者数などを調査した. さらに, 平成6年度, 11年度, 12年度に実施した心理テストの結果から, 受講状況と学生の心理特性との関連を比較検討した. 「II. 方法」平成7年度から12年度までの全部床義歯学の模型実習を対象とした. 平成7年度はカリキュラムの移行時期で, 前期は4年生, 後期は3年生である. 平成6年, 11年, 12年度には, 実習が終了した時点でY-G性格検査とCMI健康調査表を用いて無記名で心理テストを実施した. 「III. 結果と考察」各年度の, 延べ人数でみる欠席者数に大きな差はないが, 遅刻者数は平成9年, 10年, 11年度で, それ以前より増加しており, 同じ人物が遅刻する傾向がみられた. 平成12年度では平成7年度前期の約5倍に増加していた. 一方, Y-G性格検査とCMI健康調査表の結果では, 平成6年度より平成11年度, 平成12年度の学生に, 情緒不安定で内向的な者が多く, いわば, 精神的に弱い学生が増えていた. 以上から, 臨床系で最初に学習する模型実習をより効果的に指導するためには, 指導者は従来よりもよりソフトに対応し, またより具体的に指摘するなど, 対応法に配慮する必要があることが知れた. |
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ISSN: | 0389-5386 |