7. 義歯治療時における感染予防に関するアンケート調査
「I. 目的」近年, 日常臨床において感染症に罹患している患者に遭遇する機会は増加しており, これにより院内感染予防対策に対する関心も高まっている. 歯科の治療内容は多岐にわたり, 用いられる器具・器材も多く, どの程度まで滅菌あるいは消毒するか, 感染予防のためにはどのように取り扱えば良いかなど苦慮する問題は多い. 補綴臨床においては, 汚染された印象・模型・咬合床・蝋義歯・義歯なども感染源となる可能性がある. 今回, 我々は義歯診療時における感染予防対策の現状を知るため, アンケート調査を行ったので報告する. 「II. 方法」新潟県を含む6県の本学卒業生 1075名を調査対象とし, 郵送に...
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Veröffentlicht in: | 日本補綴歯科学会雑誌 2001, Vol.45 (6), p.808-808 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. 目的」近年, 日常臨床において感染症に罹患している患者に遭遇する機会は増加しており, これにより院内感染予防対策に対する関心も高まっている. 歯科の治療内容は多岐にわたり, 用いられる器具・器材も多く, どの程度まで滅菌あるいは消毒するか, 感染予防のためにはどのように取り扱えば良いかなど苦慮する問題は多い. 補綴臨床においては, 汚染された印象・模型・咬合床・蝋義歯・義歯なども感染源となる可能性がある. 今回, 我々は義歯診療時における感染予防対策の現状を知るため, アンケート調査を行ったので報告する. 「II. 方法」新潟県を含む6県の本学卒業生 1075名を調査対象とし, 郵送によるアンケート調査を行った. 調査内容は日常臨床における感染症患者のスクリーニング方法, 術者の手指の消毒方法, 義歯診療時に使用する既製トレー, 石膏注入前の印象材, 模型, 個人トレー, 咬合床・蝋義歯, 完成義歯の滅菌・消毒法についてそれぞれ選択方式にて回答を得た. 「III. 結果と考察」既製トレーに対しては約7割が滅菌・消毒を行っており, 約2割が症例に応じて滅菌・消毒を行っていた. これに対し模型, 個人トレー, 咬合床・蝋義歯, 義歯に対して滅菌・消毒を行っているという回答は著しく少なかった. これらの結果から義歯診療時における感染予防対策について認識を高めてゆく必要性があると考える. |
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ISSN: | 0389-5386 |