26. 審美面を考慮したIMZインプラントの2症例

「I目的」社会の高齢化は健康な高齢者の増加と共に, Quality of Lifeの向上にも目覚しいものがある. その結果, 年齢に関わらず高齢者においても従来の可撤性義歯補綴では咀嚼, 発音, 審美性など満足せずに, インプラントによる固定性義歯を希望する症例によく遭遇する. 今回演者らは, 特に審美面に配慮したF社のIMZインプラントを使用し, 良好に経過している2症例を経験したので報告する. 「II方法」症例1:63歳の男性で, 平成6年7月に咀嚼障害を主訴として来院した. 残存歯は21┴12, 21┬1234であったが2┬4は保存不可能と診断し, 抜歯とした. 欠損部は咬合高径の保持を...

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Veröffentlicht in:日本補綴歯科学会雑誌 1998, Vol.42 (6), p.1130-1130
Hauptverfasser: 青木誠喜, 上住和也, 森田真功, 津田浩隆, 田畑勝彦, 上り口寛武
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:「I目的」社会の高齢化は健康な高齢者の増加と共に, Quality of Lifeの向上にも目覚しいものがある. その結果, 年齢に関わらず高齢者においても従来の可撤性義歯補綴では咀嚼, 発音, 審美性など満足せずに, インプラントによる固定性義歯を希望する症例によく遭遇する. 今回演者らは, 特に審美面に配慮したF社のIMZインプラントを使用し, 良好に経過している2症例を経験したので報告する. 「II方法」症例1:63歳の男性で, 平成6年7月に咀嚼障害を主訴として来院した. 残存歯は21┴12, 21┬1234であったが2┬4は保存不可能と診断し, 抜歯とした. 欠損部は咬合高径の保持を考慮し, 上下顎ともにボーンアンカードブリッジで補綴することとした. 治療用局部床義歯を装着後, 平成6年10月に上顎, 同年12月に下顎にIMZインプラントを埋入した. 平成7年7月に上下顎同時にボーンアンカードブリッジを装着した. 症例2:51歳男性で, 歯の動揺と咀嚼障害を主訴として平成7年9月に来院した. 残存歯は321┴1, ┌3456で歯肉の発赤, 腫脹が認められ, 動揺度3の歯周疾患に罹患していた. 残存歯は全て保存不可能のため抜歯とし, 患者の希望により上顎は総義歯, 下顎はボーンアンカードブリッジで補綴することとした. 上下顎治療用総義歯を装着後, 平成8年3月にIMZインプラントを埋入した. 同年10月ボーンアンカードブリッジを, 11月上顎最終義歯を装着した. 「III結果と考察」今回報告したIMZインプラントは咬合力の緩衝を目的として他のインプラントにはない内部可動性機構を有している. さらにインプラント内部の連結機構改良後, Twin Plusシステムとなって同一のインプラント体による審美, 機能修復を可能とし, その適応範囲はより広がっていると思われる. 2症例ともに術後1~2年と短期間ではあるが, 審美的にも機能的にも患者の満足度も高く良好に経過している.
ISSN:0389-5386