遠心発射型研磨装置「Grain-Slider NK」における研磨条件が義歯床用材料の表面粗さに及ぼす影響
「I. 緒言」義歯やクラウン, ブリッジなどの各種補綴装置を製作し, 人工臓器として生体内に調和し機能させるまでの過程において, 研磨はきわめて重要な操作の1つである. 従来から行われている回転工具による研磨操作においては, 使用器具や材料の種類がきわめて多く, 複雑な形態を有する補綴装置では研磨操作そのものにも高度の熟練が要求され, 一般に長い時間を要する作業とされている. さらに, 金属の研磨操作では熱伝導性が良好なため操作中に被研磨体が高熱を発することや, 卑金属に対する研磨が貴金属より長い時間を要することなどの多くの問題点があげられる. また, 研磨作業における発塵量が多く, 作業中に...
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Veröffentlicht in: | 日本補綴歯科学会雑誌 1998/06/10, Vol.42(3), pp.456-464 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. 緒言」義歯やクラウン, ブリッジなどの各種補綴装置を製作し, 人工臓器として生体内に調和し機能させるまでの過程において, 研磨はきわめて重要な操作の1つである. 従来から行われている回転工具による研磨操作においては, 使用器具や材料の種類がきわめて多く, 複雑な形態を有する補綴装置では研磨操作そのものにも高度の熟練が要求され, 一般に長い時間を要する作業とされている. さらに, 金属の研磨操作では熱伝導性が良好なため操作中に被研磨体が高熱を発することや, 卑金属に対する研磨が貴金属より長い時間を要することなどの多くの問題点があげられる. また, 研磨作業における発塵量が多く, 作業中に生じる砥粒や, 切削屑による粉塵を長期にわたり吸引した場合の肺疾患による健康障害が歯科技工の立場からも取り上げられている1). そこで野首は, この研磨操作の効率化および技工環境を保全することを目的として, 新しい研磨装置と研磨材の開発を行った2). 本研究は, 義歯床用材料として使用頻度の高いコバルトクロム合金と床用レジンに対して新しい研磨システムを用い, その研磨操作が各日研磨体の表面性状に及ぼす影響を知る目的で, 研磨材の衝突角度, 研磨時間, ならびに衝突速度の各操作条件を取り上げ検討を行った. |
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ISSN: | 0389-5386 1883-177X |
DOI: | 10.2186/jjps.42.456 |