CT画像の雑音測定における低周波数領域での精度向上

「1. はじめに」頭部や肝臓などのCT検査では, わずかなCT値の違いがどれだけ描出されているかが診断能に大きく影響する. CT画像において, そのようなわずかなCT値の差をどれだけ認識できるかという指標に低コントラスト分解能がある. 低コントラスト分解能は画像雑音と密接に関係し, 画像雑音量が多ければ低コントラスト分解能は低下するとされている. そのため, 低コントラストの評価を行う際には画像雑音の評価は欠かすことができない. CTの画像雑音を評価する際には画像雑音標準偏差(Standard Deviation, SD)や雑音の周波数スペクトルを示すNoise Power Spectrum(...

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Veröffentlicht in:東北大学医学部保健学科紀要 2011-01, Vol.20 (1), p.55-61
Hauptverfasser: 後藤光範, 佐藤和宏, 水口早苗, 三浦巧磨, 小山内実, 町田好男, 森一生
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. はじめに」頭部や肝臓などのCT検査では, わずかなCT値の違いがどれだけ描出されているかが診断能に大きく影響する. CT画像において, そのようなわずかなCT値の差をどれだけ認識できるかという指標に低コントラスト分解能がある. 低コントラスト分解能は画像雑音と密接に関係し, 画像雑音量が多ければ低コントラスト分解能は低下するとされている. そのため, 低コントラストの評価を行う際には画像雑音の評価は欠かすことができない. CTの画像雑音を評価する際には画像雑音標準偏差(Standard Deviation, SD)や雑音の周波数スペクトルを示すNoise Power Spectrum(以下, NPS)が用いられる. SDは雑音の「量」を表し, NPSは雑音の量とともに「質」をも表すが, 通常, 雑音の評価は簡単に測定できるSDが用いられることが多い. しかし, 画像構造の見え方は, 当該構造の周波数成分と重なる雑音周波数成分によって支配される(図1).
ISSN:1348-8899