本学小児歯科での全身麻酔下歯科治療に関する保護者の意識調査

障がい児・者や歯科治療に対する恐怖心が著しく強い小児,遠隔地に在住の小児などについては,行動調整法として全身麻酔下での歯科治療が選択肢の一つになっている。本学付属歯科病院小児歯科では,近年全身麻酔下歯科治療の症例数が増える傾向にあり,以前に比べ全身麻酔下歯科治療のニーズが高まっていることが推測される。これまで障がい者や有病者を対象とした全身麻酔下歯科治療に関するアンケート調査はあるが,基礎疾患のない不協力児を対象に含めたアンケート調査報告はない。そこで今回,障がい児,有病児に加えて基礎疾患のない不協力児も対象として全身麻酔下歯科治療に対する保護者の意識調査を行った。平成27年1月から平成28年...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 2017/06/25, Vol.55(3), pp.358-363
Hauptverfasser: 石山, 未紗, 横山, 瑛里香, 櫨, 万紀子, 楠田, 理奈, 木舩, 崇, 伊藤, 寿典, 白川, 哲夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:障がい児・者や歯科治療に対する恐怖心が著しく強い小児,遠隔地に在住の小児などについては,行動調整法として全身麻酔下での歯科治療が選択肢の一つになっている。本学付属歯科病院小児歯科では,近年全身麻酔下歯科治療の症例数が増える傾向にあり,以前に比べ全身麻酔下歯科治療のニーズが高まっていることが推測される。これまで障がい者や有病者を対象とした全身麻酔下歯科治療に関するアンケート調査はあるが,基礎疾患のない不協力児を対象に含めたアンケート調査報告はない。そこで今回,障がい児,有病児に加えて基礎疾患のない不協力児も対象として全身麻酔下歯科治療に対する保護者の意識調査を行った。平成27年1月から平成28年6月までの間に,小児歯科外来で全身麻酔下歯科治療を行った小児患者の保護者のうち,本研究への理解が得られた100名を対象としてアンケート調査を行い,以下の結果を得た。1.対象患者は男児56名,女児44名であり,平均年齢は5歳3か月であった。2.対象患者の内訳は,歯科治療への協力度が乏しい小児が78例,障がい児が11例,有病児が11例であった。3.対象患者のうち49%が全身麻酔下歯科治療を希望し当科に来院していた。4.全身麻酔下歯科治療後の満足度に関して,「満足」と「おおむね満足」を合わせると98%であり,当科での全身麻酔下歯科治療は患者のニーズに添ったものであると考えられた。
ISSN:0583-1199
2186-5078
DOI:10.11411/jspd.55.3_358