本学歯学部附属病院小児歯科における歯科用コーンビームCT撮影症例の実態調査

小児期は顎口腔の発育が著しい時期であり,近年では小児歯科領域において三次元的な画像診断に歯科用コーンビームCT が多く利用されている。本研究では,本学歯学部附属病院小児歯科において平成20 年10 月より平成25 年10 月までの約5 年間に歯科用コーンビームCT を用いて撮影を行った323 回(撮影人数294 人,男児184 人,女児110 人。なお,撮影人数のうち22 人は経過観察などにより複数回撮影を行っている)について実態調査を行い,以下の結論を得た。1 .目的別の撮影回数に関しては,埋伏過剰歯の精査183 回が最も多く,次いで永久歯の位置確認75 回が多い結果であった。2 .紹介状の...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 2016/06/25, Vol.54(3), pp.371-376
Hauptverfasser: 王, 陽基, 丹羽, 雅子, 有川, 智子, 榊原, 章一, 松本, 侑, 外山, 敬久, 名和, 弘幸, 福田, 理
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:小児期は顎口腔の発育が著しい時期であり,近年では小児歯科領域において三次元的な画像診断に歯科用コーンビームCT が多く利用されている。本研究では,本学歯学部附属病院小児歯科において平成20 年10 月より平成25 年10 月までの約5 年間に歯科用コーンビームCT を用いて撮影を行った323 回(撮影人数294 人,男児184 人,女児110 人。なお,撮影人数のうち22 人は経過観察などにより複数回撮影を行っている)について実態調査を行い,以下の結論を得た。1 .目的別の撮影回数に関しては,埋伏過剰歯の精査183 回が最も多く,次いで永久歯の位置確認75 回が多い結果であった。2 .紹介状の有無に関しては,紹介状あり197 人,紹介状97 人であり,紹介内容としては過剰歯の精査が120 人であり,最も多い結果であった。3 .年齢別の撮影回数に関しては,7 歳が最も多く,撮影時の平均年齢は8.6 歳であった。4 .部位別の撮影回数に関しては,上顎前歯部が260 回であり,最も多い結果であった。5 .過剰歯の本数に関しては,1 本が多いものの,複数の過剰歯の可能性を考慮する必要がある事がわかった。6 .過剰歯の萌出方向に関しては1 本では逆生が多く,2 本の時は逆生・順生,逆生・逆生が多い結果であった。7 .過剰歯抜歯時の年齢に関しては,平均年齢は7.5 歳であり,7 歳が最も多く,次いで6 歳,8 歳の順であった。また,埋伏過剰歯の位置,患者の協力度によっては経過観察となる症例もあった。
ISSN:0583-1199
2186-5078
DOI:10.11411/jspd.54.3_371