小児歯科患者の外部行動表出から得られる行動評価に関する研究 第2報 多変量解析による行動評価について
「要旨」:著者らは小児歯科臨床における小児患者の行動評価を目的に, 3歳から6歳の健常児224名を対象に, 主に年齢と黒須らによる外部行動表出の評価を多変量解析等を用いて比較検討した結果, 以下の結論を得た. 1. 年齢と黒須項目との重回帰分析について, 有力な説明変数を求めた結果, 【大声で泣く】, 【足をばたつかせる】, 【小声で泣く】, 【手を動かす】, 【体を左右に動かす】が抽出された. 2. 主成分分析の結果について, 3歳児の第1主成分は, 全ての黒須項目の影響を反映した指標で, 全体の約4割を占めた. 第2主成分は, 【目・顔】と【手】が相反する指標と考えられた. 4歳児の第1主...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 2016-02, Vol.54 (1), p.31-39 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「要旨」:著者らは小児歯科臨床における小児患者の行動評価を目的に, 3歳から6歳の健常児224名を対象に, 主に年齢と黒須らによる外部行動表出の評価を多変量解析等を用いて比較検討した結果, 以下の結論を得た. 1. 年齢と黒須項目との重回帰分析について, 有力な説明変数を求めた結果, 【大声で泣く】, 【足をばたつかせる】, 【小声で泣く】, 【手を動かす】, 【体を左右に動かす】が抽出された. 2. 主成分分析の結果について, 3歳児の第1主成分は, 全ての黒須項目の影響を反映した指標で, 全体の約4割を占めた. 第2主成分は, 【目・顔】と【手】が相反する指標と考えられた. 4歳児の第1主成分は, 全ての黒須項目の影響を反映した指標で, 全体の約34%を占めた. 第2主成分は, 【目・顔】と【手】が相反する指標と考えられた. 第3主成分は, 【目・顔】と【体幹】が相反する指標と考えられた. 5歳児の第1主成分は, 全ての黒須項目の影響を反映した指標で, 全体の約5割を占めた. 第2主成分は, 【足】と【体幹】が同一グループと考えられ, 【目・顔】と【足】および【体幹】グループが相反する指標と考えられた. 6歳児の第1主成分は, 全ての黒須項目の影響を反映した指標で, 全体の約4割を占めた. 第2主成分は, 【足】と【体幹】が相反する指標と考えられた. 以上を考察した結果, 外部行動表出は必ずしも加齢に伴い方向性をもって出現するのではない事が示唆された. また, 同じ外部行動表出でも年齢によって意味が異なる可能性があることが示唆された. |
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ISSN: | 0583-1199 |