舌小帯形成術後に口腔筋機能療法を行った1例
本学歯学部附属病院小児歯科では,口腔機能の不調和を有する患児に対し,各患児個々に訓練方法を立案し,口腔筋機能療法(以下Oral Myofunctional Therapy ; MFT)を行っている。今回舌小帯形成術後,舌トレーニングの必要性を指摘された7 歳7 か月の男児に対してMFT を行い良好な結果を得たので報告する。患児は,7 歳7 か月の男児で,口腔筋機能所見として舌小帯形成術後,舌拳上ができず口唇閉鎖も不十分であった。また,安静時および咀嚼・嚥下時に舌前方突出がみられ,上顎前歯の舌側傾斜が認められた。そこで正常な口腔筋機能の習得を目的としてMFT を行った。術後早期にMFT を開始し...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 2013/07/25, Vol.51(3), pp.402-411 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 本学歯学部附属病院小児歯科では,口腔機能の不調和を有する患児に対し,各患児個々に訓練方法を立案し,口腔筋機能療法(以下Oral Myofunctional Therapy ; MFT)を行っている。今回舌小帯形成術後,舌トレーニングの必要性を指摘された7 歳7 か月の男児に対してMFT を行い良好な結果を得たので報告する。患児は,7 歳7 か月の男児で,口腔筋機能所見として舌小帯形成術後,舌拳上ができず口唇閉鎖も不十分であった。また,安静時および咀嚼・嚥下時に舌前方突出がみられ,上顎前歯の舌側傾斜が認められた。そこで正常な口腔筋機能の習得を目的としてMFT を行った。術後早期にMFT を開始したところ,1 年6 か月後には,舌拳上および口唇閉鎖などの正常な口腔筋機能を習得でき,上顎前歯の傾斜の改善ができた。MFT を術後早期に開始したことで正常な口腔筋機能を習得できた。しかしながら,訓練期間が1 年6 か月と比較的長期にわたったことから,患児のモチベーションの持続方法や術後のみではなく,術前からの機能習得のためのMFT の必要性が示唆された。今後は,改善された口腔機能の維持および成長変化に伴う歯列・咬合の変化についての定期的な検診が必要と考えている。 |
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ISSN: | 0583-1199 2186-5078 |
DOI: | 10.11411/jspd.51.3_402 |