更新-8 萌出誘導による, 低位過蓋咬合予防のアプローチ 第9報告

【緒言】混合歯列期に於いて, 萌出位置異常で萌出過程にある永久歯牙に対して, 早期に理想的歯列形成を目指し, 床矯正装置を用いた治療は日常臨床でよく見られるが, 治療中の審美改善と, 萌出位置の確認方向の目安となるべく指標をガイドする手法について考案したのでここに報告し, 又, フロアでの意見をうかがいたい. 【症例】手法と結果 7歳6か月男子, 咬合癖により歯間離開と右側上顎中切歯遠心高所萌出, 右側上顎側切歯の傾斜萌出が認められる症例において, ラビアルアーチ(RA)誘導床の床矯正装置を用いて患歯歯面にリンガルボタンフックをダイレクトボンディングで接着し挺出を試みるのであるが, 歯牙萌出が...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 2012-03, Vol.50 (1), p.81-81
Hauptverfasser: 藤川隆義, 藤川大輔
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【緒言】混合歯列期に於いて, 萌出位置異常で萌出過程にある永久歯牙に対して, 早期に理想的歯列形成を目指し, 床矯正装置を用いた治療は日常臨床でよく見られるが, 治療中の審美改善と, 萌出位置の確認方向の目安となるべく指標をガイドする手法について考案したのでここに報告し, 又, フロアでの意見をうかがいたい. 【症例】手法と結果 7歳6か月男子, 咬合癖により歯間離開と右側上顎中切歯遠心高所萌出, 右側上顎側切歯の傾斜萌出が認められる症例において, ラビアルアーチ(RA)誘導床の床矯正装置を用いて患歯歯面にリンガルボタンフックをダイレクトボンディングで接着し挺出を試みるのであるが, 歯牙萌出がフック付与にみたない場合, CRラミネート充填により, その萌出形態と位置を改善された形態に仮想充填し, けん引を試みた. 結果, その改善への方向性, 協力度も増し治療中の審美性も良好となり, 悪習癖の改善へとつながる点からも, 早期改善が認められた. 【考察】萌出誘導, 早期の着手に対して理想萌出形態, 位置へのCRベニア充填やジャケット冠を用いることによって, 低位萌出のけん引や, 挺出補助フックの付与も容易で, 又, 原因除去として, 咬合癖や口唇閉鎖の改善にも一役となることがわかり, 一手法として有効であることが示唆された.
ISSN:0583-1199