P-6 水酸化カルシウム製剤による歯根吸収抑制に関する研究 -根管処理条件とアルカリ性拡散の比較検討
【目的】歯根吸収は, 歯根表面の破歯細胞の分泌する酸と酵素が, 無機質の脱灰と有機質の溶解を起こすことにより生じる. 水酸化カルシウム製剤による根管貼薬1)は, 象牙細管経由でアルカリ性を拡散させ, 破歯細胞の産生する酸を中和し歯根吸収を抑制すると考えられ, 臨床応用されている. しかし, リーミング・ファイリングにより根管壁に形成されたスメア層は, 象牙細管の開口部を閉塞し, 根管貼薬剤の歯質への浸透を阻害すること, さらに根管治療の予後に影響を及ぼすことが報告されている2, 3). 本研究は, 各種根管洗浄法のスメア層除去能と, 水酸化カルシウム製剤による歯根・歯周組織のpHの変化を観察し...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 2012-03, Vol.50 (1), p.69-70 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】歯根吸収は, 歯根表面の破歯細胞の分泌する酸と酵素が, 無機質の脱灰と有機質の溶解を起こすことにより生じる. 水酸化カルシウム製剤による根管貼薬1)は, 象牙細管経由でアルカリ性を拡散させ, 破歯細胞の産生する酸を中和し歯根吸収を抑制すると考えられ, 臨床応用されている. しかし, リーミング・ファイリングにより根管壁に形成されたスメア層は, 象牙細管の開口部を閉塞し, 根管貼薬剤の歯質への浸透を阻害すること, さらに根管治療の予後に影響を及ぼすことが報告されている2, 3). 本研究は, 各種根管洗浄法のスメア層除去能と, 水酸化カルシウム製剤による歯根・歯周組織のpHの変化を観察し, 歯根吸収抑制に対する効果的な根管処理条件を検討した. 【材料と方法】抜去された25本のヒト永久歯(単根)を, Kファイルで#80まで根管拡大・根管形成を行い5本ずつ5グループ(G1~G5)に分類した. |
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ISSN: | 0583-1199 |