口蓋に沿って後方へ移動した上顎正中埋伏過剰歯の2例

小児歯科臨床において上顎正中埋伏過剰歯に遭遇することは多い。今回我々は,逆生の上顎正中埋伏過剰歯が後方へ移動を示したまれな症例を2 例経験した。2 症例とも,逆生の埋伏過剰歯の存在による歯列咬合などに影響は認められなかった。CT 像により,2 症例とも埋伏過剰歯の歯冠が,上顎骨口蓋突起の鼻腔側の骨を一部突き破っている状態,すなわち粘膜内萌出の状態が観察された。2 症例とも,手術により,埋伏過剰歯は摘出された。その後の経過は良好である。以上のことから,臨床上,逆生の埋伏過剰歯による影響が認められない場合でも,詳細な状態把握により,埋伏過剰歯の摘出が必要になる症例の存在が示され,埋伏過剰歯の状態把...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 2011/12/25, Vol.49(5), pp.465-473
Hauptverfasser: 岩寺, 信喜, 種市, 梨紗, 篠口, 杏子, 野島, 靖子, 南川, 元, 吉原, 俊博, 八若, 保孝
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:小児歯科臨床において上顎正中埋伏過剰歯に遭遇することは多い。今回我々は,逆生の上顎正中埋伏過剰歯が後方へ移動を示したまれな症例を2 例経験した。2 症例とも,逆生の埋伏過剰歯の存在による歯列咬合などに影響は認められなかった。CT 像により,2 症例とも埋伏過剰歯の歯冠が,上顎骨口蓋突起の鼻腔側の骨を一部突き破っている状態,すなわち粘膜内萌出の状態が観察された。2 症例とも,手術により,埋伏過剰歯は摘出された。その後の経過は良好である。以上のことから,臨床上,逆生の埋伏過剰歯による影響が認められない場合でも,詳細な状態把握により,埋伏過剰歯の摘出が必要になる症例の存在が示され,埋伏過剰歯の状態把握にCT は有効であることが示唆された。
ISSN:0583-1199
2186-5078
DOI:10.11411/jspd.49.5_465