P-2 子どもの摂食時の問題と対処法に関するアンケート-歯科医と保護者の意識調査について

目的:摂食時の問題が子どもたちの健康になんらかの影響を与えていることはよく知られている. 今回, 関西小児歯科研究会では小児の食事に対する歯科医師と保護者の関心度を知るために, アンケート調査を行った. 対象:本調査は, 近畿地区にある3つの小児歯科スタディグループの会員および, 小児歯科に興味を持つ歯科医師計60名を対象とした. 結果:対象歯科医師60名のうち, 小児の食状況への興味については, 「非常にある」と答えたものが60%, 「少しある」が33%を占めていた. 保護者からの食事に関する相談の頻度は, 「よくある」が23%であり, 「ときどきある」が50%であった. 歯科医師から保護者...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 2011, Vol.49 (1), p.104-104
Hauptverfasser: 櫛田雄一, 船越禧征, 中川佳昭, 重山文子, 伊藤雅夫, 矢尾夕美子, 西野栄四, 天羽公夫, 小林直克
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:目的:摂食時の問題が子どもたちの健康になんらかの影響を与えていることはよく知られている. 今回, 関西小児歯科研究会では小児の食事に対する歯科医師と保護者の関心度を知るために, アンケート調査を行った. 対象:本調査は, 近畿地区にある3つの小児歯科スタディグループの会員および, 小児歯科に興味を持つ歯科医師計60名を対象とした. 結果:対象歯科医師60名のうち, 小児の食状況への興味については, 「非常にある」と答えたものが60%, 「少しある」が33%を占めていた. 保護者からの食事に関する相談の頻度は, 「よくある」が23%であり, 「ときどきある」が50%であった. 歯科医師から保護者へ小児の食状況に関する問いかけの頻度は「よくある」が41%, 「ときどきある」が40%であった. 考察:今回のアンケートの調査では対象を小児歯科に深く関わっている歯科医師に限定したためか, 小児の食状況への関心がかなり高いことがうかがえた. それに対し, 保護者からの質問があまり多くないのは, 歯科医院で食事について問い合わせをすることが一般的ではないと考えられているためではないだろうか. また, 歯科医師から保護者へ問いかける頻度は高くなっており, このことからも小児の診療をする上で食状況を考慮することは重要になってきていることがうかがえた. 小児歯科医が目を向けている現状をもっと一般に知ってもらうために, 橋渡しの意味で学校歯科医に期待するところは大きいといえる. 食育問題を含む小児の総合的口腔保健管理を充実, 向上させるうえで, 小児歯科医師と学校歯科医師が綿密な連携をもつことが必要だと思われる.
ISSN:0583-1199