P-1 小児咬合誘導の新システムの開発 第二報 顎態調和法を用いた上顎前突
緒言:深田により提言された「咬合誘導」という概念は矯正歯科とは一線を引いた咬合問題を追究したもので矯正臨床の「予防矯正」でもなく小児歯科として, 独立したものであると主張し, 咬合誘導の理念を述べている. この問題に演者らは小児歯科医として長い間試行錯誤しながら悩み続け対応してきた. それは通常矯正臨床で用いられているブラケットや顎外固定, 時には抜歯という手法は, 小児歯科で, 患児の不満や抵抗感を示すことがきわめて多いことを知った. 1991年に荻原は, 従来の矯正手法とは全く異なる新しいシステムである咬合誘導の「顎態調和法」を考案した. 前回第一報として反対咬合の患者について報告した....
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 2011, Vol.49 (1), p.84-84 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 緒言:深田により提言された「咬合誘導」という概念は矯正歯科とは一線を引いた咬合問題を追究したもので矯正臨床の「予防矯正」でもなく小児歯科として, 独立したものであると主張し, 咬合誘導の理念を述べている. この問題に演者らは小児歯科医として長い間試行錯誤しながら悩み続け対応してきた. それは通常矯正臨床で用いられているブラケットや顎外固定, 時には抜歯という手法は, 小児歯科で, 患児の不満や抵抗感を示すことがきわめて多いことを知った. 1991年に荻原は, 従来の矯正手法とは全く異なる新しいシステムである咬合誘導の「顎態調和法」を考案した. 前回第一報として反対咬合の患者について報告した. 今回はこのシステムを用いた上顎前突で混合歯列期と永久歯列の2例について報告し合わせてその診査法・診断法・治療方針・治療法についても述べた. 方法:(I)第一小臼歯の抜歯をせずに行う. (II)ダイナミックな身体変動に調和するようにアクティブプレートのみを用いて歯の土台(歯槽基底弓)を拡張し咬合を誘導し管理する. 結果:症例1:Y.M.男児9歳0か月. 上下側方拡大のみ(1年2か月). 観察期間4年1か月. 症例2:S.H.男児12歳1か月. 上下側方拡大(2年1か月). 観察期間4年7か月. いずれも満足すべき結果が得られた. 考察:本システムは小児期の咬合誘導にとって有効性のあるものと考えられた. 結論:顎態調和法は第1報と第2報により咬合誘導の一手段として示唆された. |
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ISSN: | 0583-1199 |