一般13 兄妹にみられた両側性中心結節破折歯の処置後経過
緒言:中心結節の破折は, 無症状に経過する場合, 根尖病変が生じ処置を要する場合など様々な経過をたどる. 今回, 乳歯列から混合歯列へ移行する過程で中心結節を有する歯が萌出してきた兄妹について, その処置及び経過, また歯科用CTにより中心結節破折歯の歯髄腔の詳細な観察を行った結果について報告する. 症例:症例1は男児で8歳時両側下顎第一, 第二小臼歯が萌出し, 中心結節を有していた. 12歳時右下第二小臼歯が冷水にしみるという事で来院した. 露髄は確認出来なかったが生活歯髄切断後CR充填処置をし, 以後根尖閉鎖まで定期的に観察を継続した. 13歳時両側下顎左右第二小臼歯の根尖閉鎖がみられた....
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 2009, Vol.47 (1), p.154-154 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 緒言:中心結節の破折は, 無症状に経過する場合, 根尖病変が生じ処置を要する場合など様々な経過をたどる. 今回, 乳歯列から混合歯列へ移行する過程で中心結節を有する歯が萌出してきた兄妹について, その処置及び経過, また歯科用CTにより中心結節破折歯の歯髄腔の詳細な観察を行った結果について報告する. 症例:症例1は男児で8歳時両側下顎第一, 第二小臼歯が萌出し, 中心結節を有していた. 12歳時右下第二小臼歯が冷水にしみるという事で来院した. 露髄は確認出来なかったが生活歯髄切断後CR充填処置をし, 以後根尖閉鎖まで定期的に観察を継続した. 13歳時両側下顎左右第二小臼歯の根尖閉鎖がみられた. 症例2は妹であり, 両側下顎第一, 第二小臼歯, 両側上顎第二小臼歯が中心結節を有し, 12歳時右側下顎第一小臼歯が冷水にしみるとの事で来院し, 露髄は確認出来なかったが覆髄およびCR充填し経過観察中である. 両症例共に平成20年歯科用CTを撮像し中心結節を有する歯について歯髄腔の位置を確認した. 結果:症例1は4歯が中心結節を有していたが歯科用CTで右下第一・第二小臼歯は歯髄腔が高位であった. 症例2では6歯が中心結節を有していたが, 歯科用CTでは症状のあった右下第一小臼歯のみ歯髄腔が高位であった. 考察:中心結節を有する歯が萌出し咬合を始める時期には母親の補助磨きは行われていない. 今回の報告例の児童は母親に伴われ定期的に来院していた為比較的早期に診断・治療を行う事が出来た. う歯のない児童は通常年1回の学校歯科検診を受けるのみである. 検診時齲蝕, 歯肉炎, 咬合の観察と共に萌出直後の歯について中心結節の有無を観察すべきと考える. |
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ISSN: | 0583-1199 |