P-14 歯体移動を起こす力系について

目的:歯を歯体移動したい時は, 抵抗中心を通る力を作用させればよいことは当然であるが, 実際は尼僧では非常に困難である. そこで, 抵抗中心を通る力と当価の力系があれば歯体移動も可能である. 今回, 複数の力を作用させることで, 歯体移動させることを, シミュレーションで示し, 力学的理解を深めることを目的とした. 方法:上顎犬歯, 歯根膜, および歯槽骨から構成される単純化した矢状断2次元有限要素モデルを作製し, 汎用有限要素プログラム(Marc, MSC社)にて解析を行った. 以下の(1)~(6)のシミュレーションを行った. (1)抵抗中心Rに力fを作用させた時 (2)Rからの距離1の点に...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 2008, Vol.46 (1), p.120-121
Hauptverfasser: 成瀬敏彦, 成瀬克子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:歯を歯体移動したい時は, 抵抗中心を通る力を作用させればよいことは当然であるが, 実際は尼僧では非常に困難である. そこで, 抵抗中心を通る力と当価の力系があれば歯体移動も可能である. 今回, 複数の力を作用させることで, 歯体移動させることを, シミュレーションで示し, 力学的理解を深めることを目的とした. 方法:上顎犬歯, 歯根膜, および歯槽骨から構成される単純化した矢状断2次元有限要素モデルを作製し, 汎用有限要素プログラム(Marc, MSC社)にて解析を行った. 以下の(1)~(6)のシミュレーションを行った. (1)抵抗中心Rに力fを作用させた時 (2)Rからの距離1の点に力fを作用させた時 (3)Rにfによるモーメントと逆向きで大きさf1の偶力モーメントの荷重を作用させた時 (4)上述(2)と(3)の条件を同時に作用させた時 (5)上述(2)と(3)の条件より小さな偶力モーメントを同時に作用させた時 (6)上述(2)と(3)の条件より大きな偶力モーメントを同時に作用させた時 結果:条件(1)ではf方向への歯体移動を示した. 条件(2)ではf方向への傾斜を示した. 条件(3)ではfとは逆の傾斜(回転)を示した. 条件(4)では歯体移動を示した. 条件(5)ではf方向への傾斜を示した. 傾斜の程度は(2)より小さい. 条件(6)では歯はfとは逆向きに傾斜を示し, 点Rはf方向へ移動した. 考察および結論:歯を歯体移動させる為には歯の抵抗中心を通るような力を作用させればよい. その場合, 電力でそれが不可能であれば, 複数の外力を作用させてその合力が抵抗中心を通るように調整すればよいことがシミュレーションにより示された.
ISSN:0583-1199