P-19 F市における母子歯科保健事業10年間の評価

緒言:藤井寺市では, 平成9年度に大阪府より母子歯科保健事業が移管され, 平成18年度で10年が経過したことから, 事業効果を把握するため3歳6か月児歯科健康診査(以下3歳6か月児健診と略す)受診児について, 10年間の評価を行ったところ, 齲蝕有病者率の低下等が認められたので報告する. 対象及び方法:平成9年度(事業開始当初), 13年度(同5年目), 18年度(同10年目)の3歳6か月児健診受診児を対象とし, 齲蝕有病状況, 食生活習慣等を比較することにより, 事業効果について考察した. 結果及び考察:1齲蝕有病児率は平成9年度48.1%(42.8%), 13年度40.2%(35.2%),...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 2008, Vol.46 (1), p.103-104
Hauptverfasser: 落合伸行, 北島信彦, 森田万裕, 古金谷信行, 兵埜芳夫, 二宮典雄, 山本幸美, 辻温子, 白形幸子, 大西宏昭, 今西秀明
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:緒言:藤井寺市では, 平成9年度に大阪府より母子歯科保健事業が移管され, 平成18年度で10年が経過したことから, 事業効果を把握するため3歳6か月児歯科健康診査(以下3歳6か月児健診と略す)受診児について, 10年間の評価を行ったところ, 齲蝕有病者率の低下等が認められたので報告する. 対象及び方法:平成9年度(事業開始当初), 13年度(同5年目), 18年度(同10年目)の3歳6か月児健診受診児を対象とし, 齲蝕有病状況, 食生活習慣等を比較することにより, 事業効果について考察した. 結果及び考察:1齲蝕有病児率は平成9年度48.1%(42.8%), 13年度40.2%(35.2%), 18年度30.2%(27.5%)と17.9ポイント低下した. ※()内は保健所設置市を除く大阪府値 2平成9年度と比較して18年度受診児では「規則正しい生活できている」, 「おやつの時間が決まっている」「おやつの回数が2回以内」「歯ブラシ以外の予防方法を実施している」幼児の割合がそれぞれ6.7ポイント, 7.4ポイント, 4.2ポイント, 36.5ポイント高くなっていた. 3平成9年度と比較して18年度受診児では「要治療者」の割合が18.1ポイント低くなっていた. 43歳6か月児健診時の指導事項が平成9年度は「日常生活」の割合が最も高かったが, 平成18年度は「歯みがき」「間食の工夫」が高くなっていた. まとめ:藤井寺市における「かかりつけ歯科医機能」によるハイ齲蝕リスク児のフォローを取り入れた母子歯科保健事業の有効性が明らかとなった. 3歳6か月児健診フォロー事業の導入, 食育と連携した間食見本の提示など事業内容の向上に努めてきたが, 今後とも, 事業の評価を継続し, 効果的な事業展開をめざしたい.
ISSN:0583-1199