O-3 平成18年度本学附属病院小児歯科における初診患者の口腔環境
目的:本学附属病院は2次, 3次病院として地域と連携して小児に対し高度な歯科治療を提供している. また教育病院として学生, 研修医を教育し歯科医を育成する責務がある. その目的を果たすためには本病院の現在の患者の口腔環境を把握し, 問題点を明らかにして改善, 対応していく必要がある. そこで, 平成18年度の初診患者の口腔内状態を調査した. 調査対象および方法:平成18年4月1日から平成19年3月31日までに朝日大学歯学部附属病院小児歯科外来に来院した初診患者を対象とした. 調査項目は初診時の年齢, 性別, 主訴, 紹介の有無, 初診時の口腔内状態, である. 結果および結論:初診患者数は74...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 2008, Vol.46 (1), p.88-88 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的:本学附属病院は2次, 3次病院として地域と連携して小児に対し高度な歯科治療を提供している. また教育病院として学生, 研修医を教育し歯科医を育成する責務がある. その目的を果たすためには本病院の現在の患者の口腔環境を把握し, 問題点を明らかにして改善, 対応していく必要がある. そこで, 平成18年度の初診患者の口腔内状態を調査した. 調査対象および方法:平成18年4月1日から平成19年3月31日までに朝日大学歯学部附属病院小児歯科外来に来院した初診患者を対象とした. 調査項目は初診時の年齢, 性別, 主訴, 紹介の有無, 初診時の口腔内状態, である. 結果および結論:初診患者数は748人(対象は732人:男児376人, 女児356人)であり, 初診時の年齢は0~2歳児が27.7%, 3~5歳児が29.8%, 6歳が9.1%, 7~8歳が17.9%, 9~11歳が12.3%, 12歳以上が3.2%であった. 主訴は, 齲蝕治療を希望するものが最も多く, 次いで検診, 歯並びの順であった. 初診時の口腔状態として, 齲蝕歯は乳歯全体の16.6%, 永久歯全体の10.4%, 処置歯は乳歯全体の3.8%, 永久歯全体の2.6%であった. 年齢別に見ると齲蝕の割合のピークは6歳でみられた. 1人当たりの齲蝕歯数では0歯, または1, 2歯の患者が半数以上を占め, 齲蝕がほとんどない状態での来院患者が多かったが, 一方では10歯以上の齲蝕がある多数歯齲蝕患者も10%以上みられた. また, 齲蝕が多い患者ほど, 抜髄, 感染根管処置, 抜歯など, 処置が重症化する傾向がみられた. 以上のことより齲蝕がない, あるいは少数歯齲蝕の患者には口腔環境の維持を行ない, 多数歯齲蝕の患者には齲蝕処置終了後口腔環境の改善と維持の徹底のための定期的な指導が必要であると思われる. |
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ISSN: | 0583-1199 |