歯科用小照射野エックス線CTの小児歯科領域における有用性
本研究は,小児歯科領域での歯科用小照射野エックス線CT(歯科用CT)の有用性を明らかにすることを目的とし,日本大学歯学部付属歯科病院小児歯科における歯科用CTの撮影状況について調査・検討した。調査対象は,1998年1月から2003年12月までの約6年間に,歯科用CTであるOrtho-CTおよび3DX Multi Image Micro CT®(3 DX)を用いて,日本大学歯学部付属歯科病院小児歯科より同歯科放射線科に依頼し撮影を行った455件とし,歯科用CT撮影件数および全エックス線撮影件数に対する歯科用CT撮影件数の割合,歯科用CT撮影における疾患別の内訳,年ごとの歯科用CT撮影件数における...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 2006/09/25, Vol.44(4), pp.609-616 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 本研究は,小児歯科領域での歯科用小照射野エックス線CT(歯科用CT)の有用性を明らかにすることを目的とし,日本大学歯学部付属歯科病院小児歯科における歯科用CTの撮影状況について調査・検討した。調査対象は,1998年1月から2003年12月までの約6年間に,歯科用CTであるOrtho-CTおよび3DX Multi Image Micro CT®(3 DX)を用いて,日本大学歯学部付属歯科病院小児歯科より同歯科放射線科に依頼し撮影を行った455件とし,歯科用CT撮影件数および全エックス線撮影件数に対する歯科用CT撮影件数の割合,歯科用CT撮影における疾患別の内訳,年ごとの歯科用CT撮影件数における疾患別の内訳の推移,歯科用CT撮影時の年齢ごとの撮影件数について調査を行った。その結果,歯科用CT撮影件数は,年々増加し2001年をピークに若干減少した。歯科用CT撮影における疾患別の内訳では,過剰埋伏歯が51.0%,萌出異常が26.8%,顎関節撮影が9.2%の順で多かった。歯科用CT撮影時の平均年齢は8歳4か月であり,最低年齢は2歳10か月であった。撮影の最も頻度が高い年齢層は7歳~9歳であった。 撮影された疾患は多様性に富んでいた。特に撮影量の多かった「過剰埋伏歯」,「萌出異常」,「顎関節撮影」において,他のエックス線撮影画像との比較からも有用性が認められた。 以上撮影状況の調査より,歯科用CTの特長を生かした撮影実績が明らかになり,小児歯科領域における歯科用CTによる診査・診断の有効性が示されたと考える。 |
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ISSN: | 0583-1199 2186-5078 |
DOI: | 10.11411/jspd1963.44.4_609 |