「学童期の歯肉を診る眼を養う」ためのコンピュータトレーニングソフトの試作
歯科医療従事者の「学童期の歯周状態判断能力」向上を目指すためのコンピュータトレーニングソフトを開発した.そこで,本ソフトの有用性について,評価の経時的安定性を検討することを目的とした.まず,被験者となる歯科医師34名に,学童期の口腔内評価指数(Oral Rating Index for Children,ORI-C)の基準カラー写真を提示し,判定基準の理解をはかった.その後,スクリーン上に提示された24枚からなる口腔内カラー写真の歯周健康状態を5段階(+2--2)で評価させた.一致数(ゴールデン・スタンダード,GSとの一致性),再現数(5組の同一スライドの判定再現性)および的はずれ数(GSとの...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 2005/06/25, Vol.43(3), pp.442-448 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 歯科医療従事者の「学童期の歯周状態判断能力」向上を目指すためのコンピュータトレーニングソフトを開発した.そこで,本ソフトの有用性について,評価の経時的安定性を検討することを目的とした.まず,被験者となる歯科医師34名に,学童期の口腔内評価指数(Oral Rating Index for Children,ORI-C)の基準カラー写真を提示し,判定基準の理解をはかった.その後,スクリーン上に提示された24枚からなる口腔内カラー写真の歯周健康状態を5段階(+2--2)で評価させた.一致数(ゴールデン・スタンダード,GSとの一致性),再現数(5組の同一スライドの判定再現性)および的はずれ数(GSとの判定差)をもとに,1回目および2週間後に2回目の「歯周状態判断能力」を比較検討した.その結果,一致数,再現数および的はずれ数のいずれにおいても統計学的な有意差は認められず,本ソフトの経時的安定性が認められた.また,ソフト使用後に被験者に対して行った無記名のアンケート調査結果から被験者の約90%が「今回のコンピュータ・プログラムは歯周の健康レベルを理解する動機づけになる」と回答し,さらに全員が「この指数を使うためには繰り返し練習する必要があると思う」と回答した. 以上のことから,本ソフトの経時的安定性が認められ,歯科医療従事者にとって有効な歯周保健教材になると推察された. |
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ISSN: | 0583-1199 2186-5078 |
DOI: | 10.11411/jspd1963.43.3_442 |