小児における上顎洞粘液貯留嚢胞の3例
上顎洞粘液嚢胞は比較的まれであるといわれている.今回,当科において齲蝕処置および咬合誘導診査のために撮影したパノラマエックス線写真にて,偶然3例の上顎洞粘液貯留嚢胞に遭遇した. 約1年間に3例に遭遇し,3例とも鼻疾患,外傷,アレルギー症状などの既往歴および自覚症状は認められず,すべて左側上顎洞底部に認められた.なお,1例については初診から約8か月後,経過観察中に撮影したエックス線写真にて上顎洞に不透過像が認められなかったことから消失したと思われた. 本疾患は一般的に無症状とされているが,症状を有したという報告もある.自然消滅することもあり,無症状なものは積極的に治療する必要はないとされるが,増...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 2003/09/25, Vol.41(4), pp.745-750 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 上顎洞粘液嚢胞は比較的まれであるといわれている.今回,当科において齲蝕処置および咬合誘導診査のために撮影したパノラマエックス線写真にて,偶然3例の上顎洞粘液貯留嚢胞に遭遇した. 約1年間に3例に遭遇し,3例とも鼻疾患,外傷,アレルギー症状などの既往歴および自覚症状は認められず,すべて左側上顎洞底部に認められた.なお,1例については初診から約8か月後,経過観察中に撮影したエックス線写真にて上顎洞に不透過像が認められなかったことから消失したと思われた. 本疾患は一般的に無症状とされているが,症状を有したという報告もある.自然消滅することもあり,無症状なものは積極的に治療する必要はないとされるが,増大し骨吸収像を認めたり,自覚症状を有する症例では手術適応となる場合もある.また,経過観察中に増大したという報告もあることから,エックス線検査による経過観察は必要と思われた. |
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ISSN: | 0583-1199 2186-5078 |
DOI: | 10.11411/jspd1963.41.4_745 |