空手スポーツ少年団における外傷とマウスガードに関する調査

マウスガードはコンタクトスポーツにおいて口腔顔面の外傷を軽減することがよく知られており,その使用はスポーツ選手に徐々に広まっている。しかし小児期についてはスポーツ外傷,特に顎顔面の外傷やマウスガードによる予防についての報告はほとんどない。 この研究の目的は,小児期のスポーツによる口腔外傷,マウスガードに対する意識,装着感等を調べることであり,対象は,空手スポーツ少年団団員とし,アンケート形式により調査し,以下の結論を得た。 空手での外傷の既往率は71%であり,その部位は頭部,口腔顔面が大部分であった。40%が外傷予防には興味を持っていなかったが,マウスガードの所持率は68%であり,所持していな...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 2002/06/25, Vol.40(3), pp.475-484
Hauptverfasser: 柿原, 秀年, 飯沼, 光生, 広瀬, 永康, 杉本, 勘太, 田村, 康夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:マウスガードはコンタクトスポーツにおいて口腔顔面の外傷を軽減することがよく知られており,その使用はスポーツ選手に徐々に広まっている。しかし小児期についてはスポーツ外傷,特に顎顔面の外傷やマウスガードによる予防についての報告はほとんどない。 この研究の目的は,小児期のスポーツによる口腔外傷,マウスガードに対する意識,装着感等を調べることであり,対象は,空手スポーツ少年団団員とし,アンケート形式により調査し,以下の結論を得た。 空手での外傷の既往率は71%であり,その部位は頭部,口腔顔面が大部分であった。40%が外傷予防には興味を持っていなかったが,マウスガードの所持率は68%であり,所持していない者もほとんどがマウスガードについて聞いたことがあった。マウスガードは試合ではほとんどが装着していたが,練習でも装着する者は19%にすぎなかった。61%は装着感に不満を持っており,特に気になる点は,しゃべり難さ,唾液分泌の増加,清掃性,呼吸であった。装着感は装着後4週までにかなり改善された。また市販と歯科医が作製したマウスガードを比較すると,4名中1名を除いて歯科医の作製した方が装着感が良好であった。
ISSN:0583-1199
2186-5078
DOI:10.11411/jspd1963.40.3_475