P-5 学童期小児のカリエスリスク判定に関する研究 ―齲蝕活動性試験と生活習慣に関するアンケート調査との関連性について

齲蝕予防に重点をおく保健指導を行う場合, 担当者の経験や知識の違いにより指導の要点が異なる危険性がある. そこで適切な指導を行うために, 学童期小児に対して齲蝕活動性試験と保護者へのアンケート調査を行い, 試験結果と齲蝕罹患状態, 生活習慣等との関連性を検討し報告した. 「対象及び方法」:某小学校4年生60名に口腔内検診と齲蝕活動性試験のカリオスタットTM, Dentocult(R)SM, Dentocult(R)LB, Dentobuff(R)Stripを実施し, 試験結果間の関連性, 試験結果と齲蝕罹患状態の関連性等を検討した. また保護者にアンケート調査を行い, 生活習慣等との関連性を調...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 2002, Vol.40 (1), p.237-237
Hauptverfasser: 高橋美如, 今村まり子, 尾崎正雄, 木山純子, 本川渉
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:齲蝕予防に重点をおく保健指導を行う場合, 担当者の経験や知識の違いにより指導の要点が異なる危険性がある. そこで適切な指導を行うために, 学童期小児に対して齲蝕活動性試験と保護者へのアンケート調査を行い, 試験結果と齲蝕罹患状態, 生活習慣等との関連性を検討し報告した. 「対象及び方法」:某小学校4年生60名に口腔内検診と齲蝕活動性試験のカリオスタットTM, Dentocult(R)SM, Dentocult(R)LB, Dentobuff(R)Stripを実施し, 試験結果間の関連性, 試験結果と齲蝕罹患状態の関連性等を検討した. また保護者にアンケート調査を行い, 生活習慣等との関連性を調査した. 「結果」:各齲蝕活動性試験と齲蝕罹患状態及びアンケート項目間の関連分析では, Dentocult(R)SMとDentocult(R)LB, Denttocult(R)SMとカリオスタットTM, Dentocult(R)LBとDentobuff(R)Strip, 並びにカリオスタット(R)とDentocult(R)LBに相関が認められた. またアンケート項目同士では「フッ化物の経験」と「歯磨き習慣」に相関が認められた. 分散分析の結果, 有意差は認められなかったがDentocult(R)SMとカリオスタットTMはハイリスクであるほど齲蝕罹患が高くなるようであった. 「考察」:Dentocult(R)SMとDentocult(R)LBに相関が認められたことから, Streptococcus mutansが多い場合はLactobacillusも多いことが示された. よってカリエスリスク判定にはStreptococcus mutans数の先行調査が望ましいと考えられた. また各齲蝕活動性試験と齲蝕罹患状態及び生活習慣との関連分析ではDentocult(R)SMとカリオスタットTMは齲蝕罹患状態と関連があるようであったが, 有意差は認められなかった. 今後更に症例数を増やし検討を加える予定である.
ISSN:0583-1199