透過型レーザー血流計による歯髄血流の観察: ノギス型プローブの小児への応用

小児おけるより確実な歯髄診断法として,透過型レーザー血流計の小児への応用を検討した.まず,従来用いられてきたシェル型プローブを改良し,簡便かつ迅速に計測可能なノギス型プローブを開発し,シェル型と比較,検討するとともに,実際に小児患者の歯髄血流の測定に応用した.ノギス型とシェル型の両プローブによる計測波形の比較には,成人3名の上顎切歯(生活歯および失活歯)を用いた.また,外来来院児46名(平均年齢8歳8か月)の乳歯および永久歯の歯髄血流測定をノギス型プローブを用いて行った.結果は以下の通りであった. 1.ノギス型プローブは,シェル型同様に歯髄の生死判定が可能であった. 2.小児において,乳歯は永...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 2001/12/25, Vol.39(5), pp.1121-1127
Hauptverfasser: 船津, 聖子, 松田, 恵里子, 西, 康代, 浅里, 仁, 網野, 重人, 向山, 賢一郎, 井上, 美津子, 佐々, 龍二
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:小児おけるより確実な歯髄診断法として,透過型レーザー血流計の小児への応用を検討した.まず,従来用いられてきたシェル型プローブを改良し,簡便かつ迅速に計測可能なノギス型プローブを開発し,シェル型と比較,検討するとともに,実際に小児患者の歯髄血流の測定に応用した.ノギス型とシェル型の両プローブによる計測波形の比較には,成人3名の上顎切歯(生活歯および失活歯)を用いた.また,外来来院児46名(平均年齢8歳8か月)の乳歯および永久歯の歯髄血流測定をノギス型プローブを用いて行った.結果は以下の通りであった. 1.ノギス型プローブは,シェル型同様に歯髄の生死判定が可能であった. 2.小児において,乳歯は永久歯に比べて歯髄血流値が大きく,また分散も大きい傾向がみられた. 3.乳歯の歯根完成歯は歯根吸収歯に比べて歯髄血流値が大きく,また分散も大きい傾向を示した. 4.小児の永久歯の歯髄血流値は,成人の永久歯の歯髄血流値と比べて明らかに大きい値を示した.
ISSN:0583-1199
2186-5078
DOI:10.11411/jspd1963.39.5_1121