P-5 新しい齲蝕活動性試験CAT 21 Buffに関する研究
「目的」:下野は, 齲蝕の病因論から“ディフェンス・アタックパワーバランス説”を提唱している. これは歯の防御因子(唾液流出量・唾液緩衝能等)と攻撃因子(酸産生菌等)のバランスにより齲蝕の発生や進行が規定されるという考え方であり, このバランスをコントロールすることでより現実的な予防策を生みだせると述べている. さて攻撃因子を測定するにはCariostat法があるが, 防御因子を簡便に測定する方法はなかった. 今回, 防御因子を測定する唾液緩衝能テスト(CAT 21 Buff)を試作し, 幼稚園児における齲蝕罹患状態との関係について検討した. 「対象および方法」:はじめに, 幼稚園児298名(...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 2001, Vol.39 (3), p.778-778 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「目的」:下野は, 齲蝕の病因論から“ディフェンス・アタックパワーバランス説”を提唱している. これは歯の防御因子(唾液流出量・唾液緩衝能等)と攻撃因子(酸産生菌等)のバランスにより齲蝕の発生や進行が規定されるという考え方であり, このバランスをコントロールすることでより現実的な予防策を生みだせると述べている. さて攻撃因子を測定するにはCariostat法があるが, 防御因子を簡便に測定する方法はなかった. 今回, 防御因子を測定する唾液緩衝能テスト(CAT 21 Buff)を試作し, 幼稚園児における齲蝕罹患状態との関係について検討した. 「対象および方法」:はじめに, 幼稚園児298名(年長児99名・年中児112名・年少児87名)を対象に, チューイングペレットを噛ませ, 判定に必要な刺激唾液(1ml)を採取できる園児の割合について年齢別に調査した. 次に, 年長児を対象にCAT 21 Buffと口腔内検診を行い, CAT 21 Buffの結果と一人平均乳歯齲蝕歯数(dft)との関係について検討した. 「結果」:(1)年長児の刺激唾液採取率は67.7%であったが, 年少児では20.7%しか採取できなかった. (2)年長児のCAT 21 Buffの分布は, Low Risk群が43.3%, Middle Risk群が38.8%, High Risk群が17.9%であった. (3)CAT 21 BuffがLow Risk群の平均dftは2.28本, Middle Risk群は3.65本, High Risk群は5.50本であった. Low Risk群とHigh Risk群間には有意差が認められた(ANOVA:p |
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ISSN: | 0583-1199 |