C-5 チューインガムによる幼児の咀嚼練効果の評価に関する検討

「目的」:咀嚼機能の低下および障害が, 全身の健康や口腔の疾患・異常などに影響を及ぼすことが明らかにされている. 小児期においては咬合発育段階によって咀嚼機能が異なることが報告されていることから, 全身に対する歯列・咬合異常の影響が強いと考えられる. 一方, 咬合力は咀嚼機能を表す重要なパラメーターの一つであると考えられている. 小児また成人においてガムを用いた訓練により, 咬合力が向上することが知られているが, 小児期における長期訓練効果については, 充分な検討がなされていない. そこで演者らは咬合力, 咬合接触状態, 齲蝕罹患状態, 口腔清掃状態等を資料とし, チューインガムを用いた咀嚼訓...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 2000, Vol.38 (3), p.685-686
Hauptverfasser: 駱嘉鴻, 長倉朋美, 高橋康男, 中島一郎, 赤坂守人
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「目的」:咀嚼機能の低下および障害が, 全身の健康や口腔の疾患・異常などに影響を及ぼすことが明らかにされている. 小児期においては咬合発育段階によって咀嚼機能が異なることが報告されていることから, 全身に対する歯列・咬合異常の影響が強いと考えられる. 一方, 咬合力は咀嚼機能を表す重要なパラメーターの一つであると考えられている. 小児また成人においてガムを用いた訓練により, 咬合力が向上することが知られているが, 小児期における長期訓練効果については, 充分な検討がなされていない. そこで演者らは咬合力, 咬合接触状態, 齲蝕罹患状態, 口腔清掃状態等を資料とし, チューインガムを用いた咀嚼訓練効果の評価方法を検討した. 「対象および方法」:被験者は, 埼玉県内の幼稚園の園児で, Hellmanの歯年齢IIA期とIIC期の小児75名(男児40名, 女児35名, 平均年齢5歳2か月)である. つぎに, 被験児を2群に分け, 一方を咀嚼訓練群として, 後に記すようなチューインガムを用いた咀嚼訓練効果を行い, 他方は非訓練群として咀嚼訓練を行わなかった. 咀嚼訓練では, チューインガム(ロッテ社製, 以下ガムと略す)一枚量を用いた. 咀嚼訓練期間は1年間であり, 1日3回, 1回5分間, 保護者が各被験児に実施した. 咬合機能の測定方法はデンタルプレスケールRタイプ50H(富士フイルム社製)を用い, 被験者に2秒間左右同じようにデンタルプレスケールを最大の力で咬合するように指示し, 咬合力測定システム(富士フイルム社製:オクルーザーFPD-703)を用いて測定を行った. その結果, 興味ある知見を得たので報告する.
ISSN:0583-1199