無歯期から乳歯列完成期に至る歯列弓の成長変化に関する研究

小児の咬合管理を行う上で,各個体の成長変化,とくに歯槽弓・歯列弓の変化を正確に把握することは極めて重要である。しかし乳歯列完成までの成長変化に関する報告は少なく,十分に解明されていない。そこで乳歯列完成期までの無歯期の歯槽弓および乳歯列期に至る歯列弓の成長変化を知ることを目的として本研究を行い,以下の結論を得た。 1)歯列弓長径は,上顎においては終始緩やかに成長を示し,下顎では乳犬歯萌出開始後に大きく増加した。 2)乳犬歯間幅径は,上顎では乳犬歯萌出開始期に増加し,下顎では第一乳臼歯萌出開始期に減少した。 3)前方部および後方部歯列弓長径,最後方部幅径において,その成長の時期は男女児間で異なっ...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1999/06/25, Vol.37(3), pp.559-572
Hauptverfasser: 葉山, 淑人, 杉村, 和昭, 楊, 静, 進士, 久明, 内村, 登
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:小児の咬合管理を行う上で,各個体の成長変化,とくに歯槽弓・歯列弓の変化を正確に把握することは極めて重要である。しかし乳歯列完成までの成長変化に関する報告は少なく,十分に解明されていない。そこで乳歯列完成期までの無歯期の歯槽弓および乳歯列期に至る歯列弓の成長変化を知ることを目的として本研究を行い,以下の結論を得た。 1)歯列弓長径は,上顎においては終始緩やかに成長を示し,下顎では乳犬歯萌出開始後に大きく増加した。 2)乳犬歯間幅径は,上顎では乳犬歯萌出開始期に増加し,下顎では第一乳臼歯萌出開始期に減少した。 3)前方部および後方部歯列弓長径,最後方部幅径において,その成長の時期は男女児間で異なっていた。 4)乳犬歯萌出前までの前方部における成長は,長径の成長が優位となり,その後幅径が増大する傾向を示した。
ISSN:0583-1199
2186-5078
DOI:10.11411/jspd1963.37.3_559