九州大学小児歯科初診患児の実態の推移について
新規登録患児の全容及び経年的推移を把握する目的で,初診時の問診表及びカルテをもとにして実態調査を行った. 対象は,九州大学歯学部附属病院小児歯科が開設された1979年4月から1993年3月までの過去14年間に当科を来院し新規登録を行った患児のうち,問診表等の記載が不十分であるものを除く,男子3107名,女子3122名の計6229名であった. その結果,次の結論を得た. (1)当科を来院した患児の初診時年齢は2歳及び3歳の割合が高く,全体の26.2%を占めていた. (2)主訴は,齲蝕が最も多く,以下,歯列咬合異常,外傷,検診,軟組織異常と続いていた. 主訴の経年的変化では齲蝕が年々減少し,齲蝕以...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1995/06/25, Vol.33(3), pp.543-551 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 新規登録患児の全容及び経年的推移を把握する目的で,初診時の問診表及びカルテをもとにして実態調査を行った. 対象は,九州大学歯学部附属病院小児歯科が開設された1979年4月から1993年3月までの過去14年間に当科を来院し新規登録を行った患児のうち,問診表等の記載が不十分であるものを除く,男子3107名,女子3122名の計6229名であった. その結果,次の結論を得た. (1)当科を来院した患児の初診時年齢は2歳及び3歳の割合が高く,全体の26.2%を占めていた. (2)主訴は,齲蝕が最も多く,以下,歯列咬合異常,外傷,検診,軟組織異常と続いていた. 主訴の経年的変化では齲蝕が年々減少し,齲蝕以外はいずれも年々増加の傾向にあり主訴の多様化がみられた. (3)紹介されて当科を来院した患児の場合,一般歯科からの紹介が最も多く,以下,医学部附属病院,知人,当病院口腔外科,当病院職員,総合病院からの紹介と続いていた. 紹介患児の率は年々上昇し,91年度以降は新規登録患児の55%以上を占めた. (4)有病児および障害児は全体の20.4%を占めていた. そのうち紹介患児は,医学部附属病院からが最も多く,また,総合病院からの紹介が年々急増していた. (5)全体の61.8%が,過去に歯科受診経験を有していた. 歯列咬合異常を主訴とする患児のなかには歯科受診経験のある患児が多く,逆に主訴が検診または軟組織異常である場合は歯科受診経験のない患児が多かった. |
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ISSN: | 0583-1199 2186-5078 |
DOI: | 10.11411/jspd1963.33.3_543 |