P-4 齲蝕活動性試験(MSBB)を用いた齲蝕罹患傾向の予測について
目的:齲蝕好発時期である3, 4歳より小さい低年齢児(1~3歳)の齲蝕罹患傾向を予測し口腔環境の改善をはかることが, 乳歯の齲蝕予防において重要である. 今回, 低年齢児において齲蝕罹患傾向の高い者をスクリーニングするとともに, それらの予防管理法を確立する目的で, 年齢ごとに齲蝕経験と新生齲蝕, MSBB値と新生齲蝕の関係を調査した. また, 新生齲蝕の好発部位についても合わせて検討した. 対象と調査方法:当院で定期管理を行っている1~3歳児を調査対象とし調査開始時の齲蝕罹患経験により齲蝕無し群, 齲蝕有り群に分類した. また, 予防処置及び齲蝕治療終了後のMSBB値より(-), (+),...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1995, Vol.33 (1), p.253-253 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的:齲蝕好発時期である3, 4歳より小さい低年齢児(1~3歳)の齲蝕罹患傾向を予測し口腔環境の改善をはかることが, 乳歯の齲蝕予防において重要である. 今回, 低年齢児において齲蝕罹患傾向の高い者をスクリーニングするとともに, それらの予防管理法を確立する目的で, 年齢ごとに齲蝕経験と新生齲蝕, MSBB値と新生齲蝕の関係を調査した. また, 新生齲蝕の好発部位についても合わせて検討した. 対象と調査方法:当院で定期管理を行っている1~3歳児を調査対象とし調査開始時の齲蝕罹患経験により齲蝕無し群, 齲蝕有り群に分類した. また, 予防処置及び齲蝕治療終了後のMSBB値より(-), (+), (++), (+++)の4群に分け, その後2年間の定期管理を行い, 1, 2年後の新生齲蝕の罹患状況をそれぞれの群ごとに調査し検討した. 結果:1)各年齢においてMSBB値と新生齲蝕罹患者率との間には関連を認めた. この傾向は2年後より1年後のほうが顕著であった. 2)2歳児の齲蝕無し群では, 1年後においてMSBB値と新生齲蝕罹患者率との間に関連を認めた. 3)3歳児の齲蝕無し群では, 新生齲蝕は見られなかった. 一方, 齲蝕有り群では, MSBB値と1年後の新生齲蝕罹患者率との間に関連を認めた. 4)MSBB値(+++)群において, 新生齲蝕好発部位は1, 2歳児は乳臼歯咬合面, 2, 3歳児は乳臼歯隣接面であった. 考察:1, 2歳児においてMSBB値(+++)群の者を, 3歳児においては齲蝕経験が有りでMSBB値(+++)群の者を, 齲蝕ハイリスクとして特別の予防管理を行う必要がある. MSBB値は1年ごとに再評価すをのが望ましい. また, 齲蝕ハイリスク児について1歳児は乳臼歯咬合面, 2歳児は乳臼歯咬合面と乳臼歯隣接面, 3歳児は乳臼歯隣接面を中心に予防管理を行うと効果的であると思われる. |
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ISSN: | 0583-1199 |