14 小児歯科における行動科学的教育に関する研究 第2報 ―小児への対応における歯科衛生士のトレーニング
小児歯科臨床に際して歯科的不協力児への対応は常に問題となる. 不協力児へのアプローチにおいて歯科衛生士の果たす役割は大きい. そこで, 小児への対応に関する自信度について評価尺度を作成した後, 歯科衛生士の小児への対応技能向上を目的として行動科学的トレーニングを行った. そして, その有効性について質問紙調査法により検討を行った. 対象:小児への対応に関する自信度調査アンケートの信頼性の検討のための対象は, 本学歯科衛生士学校学生48名, 歯科医療従事者30名の計78名である. 妥当性の検討には, 前述の対象に歯科医師10名を加え総計88名を対象とした. トレーニングの有効性に関する検討対象は...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1995, Vol.33 (1), p.242-243 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 小児歯科臨床に際して歯科的不協力児への対応は常に問題となる. 不協力児へのアプローチにおいて歯科衛生士の果たす役割は大きい. そこで, 小児への対応に関する自信度について評価尺度を作成した後, 歯科衛生士の小児への対応技能向上を目的として行動科学的トレーニングを行った. そして, その有効性について質問紙調査法により検討を行った. 対象:小児への対応に関する自信度調査アンケートの信頼性の検討のための対象は, 本学歯科衛生士学校学生48名, 歯科医療従事者30名の計78名である. 妥当性の検討には, 前述の対象に歯科医師10名を加え総計88名を対象とした. トレーニングの有効性に関する検討対象は, 歯科衛生士学校学生3名である. 方法:Weinsteinらが作成した小児への対応に関する自信度調査アンケートを改変・試作した10項目, 10段階評価からなるアンケートについて, 信頼性と妥当性の検討を行った. 小児への対応技術に関する行動科学的トレーニングは, 先ず歯科対応技術およびカウンセリング的対応についての説明と紙上応答訓練を実施した. 次に, 実際の診療過程を記録したビデオテープをもとにフィードバック・ディスカッションを行い, 最後にロールプレーによるトレーニングを行った. そして, トレーニング前後に小児への対応に関する自信度調査アンケートを実施した. さらに, グループによるトレーニング効果について7項目, 5段階評価からなるアンケート調査を行った. 結果:アンケートの内的一貫性において, Cronbachのα係数を求め0.95の高い信頼性係数を得た. また, 1回目と2回目のスコアーの相関係数は0.91で経時的安定性を認めた. 平均スコアーでは学生群43.4, 歯科医療従事者群62.5で, 0.1%の危険率で両群に有意差を認めた. 3名の被験者共にトレーニング後に自信度が高くなり, 平均上昇スコアーは31.3であった. トレーニング効果については, 4項目で平均4点以上の高い評価を得た. |
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ISSN: | 0583-1199 |