4 大阪府歯科医師会口腔保健綜合センター附属検査診療所附属股体不自由児診療所における全身管理症例
社団法人大阪府歯科医師会口腔保健綜合センター附属検査診療所附属肢体不自由児歯科診療所(CPセンター)は, 1966年に開所されて以来28年の歳月が経過した. 大阪歯科大学歯科麻酔学講座は, 1988年より週1回歯科医師会の委託を受けて診療を行っている. 今回, 大学病院との連携により全身麻酔下歯科治療を行った症例(全身麻酔群), センター内で静脈内鎮静法などを行った症例(精神鎮静法群)を中心に管理方法, 治療内容などを報告した. 患者の平均年齢は全身麻酔群が20.3歳, 精神鎮静法群が28.5歳であった. 男女別割合では, 全身麻酔群が男82%と多かった. これは全身麻酔群において自閉症の割合...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1995, Vol.33 (1), p.234-235 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 社団法人大阪府歯科医師会口腔保健綜合センター附属検査診療所附属肢体不自由児歯科診療所(CPセンター)は, 1966年に開所されて以来28年の歳月が経過した. 大阪歯科大学歯科麻酔学講座は, 1988年より週1回歯科医師会の委託を受けて診療を行っている. 今回, 大学病院との連携により全身麻酔下歯科治療を行った症例(全身麻酔群), センター内で静脈内鎮静法などを行った症例(精神鎮静法群)を中心に管理方法, 治療内容などを報告した. 患者の平均年齢は全身麻酔群が20.3歳, 精神鎮静法群が28.5歳であった. 男女別割合では, 全身麻酔群が男82%と多かった. これは全身麻酔群において自閉症の割合が多かったためであると考えられた. 障害別割合では, 全身麻酔群においてMR, Aut. などコミュニケーションが困難なケースが多いのに対し鎮静法群ではCPなどのコミュニケーションが可能な症例が多く, 不随意運動抑制を目的とする症例が多かった. 鎮静方法では, 作用時間の比較的短いミダゾラムが導入され, 現在は静脈内鎮静法症例のほぼ全例で用いられている. 笑気吸入法は, 鼻マスクに対し抵抗を示したり, 鼻呼吸が出来ず良好な鎮静状態を得ることが困難な鎮静状態を得ることが困難な症例が多く, 静脈内鎮静法を補助する目的で用いることが多かった. 平均処置歯数は鎮静法群が2.1歯に対し全身麻酔群は9.7歯と約5倍であった. 平均治療回数は, 全身麻酔群が鎮静法群の半分以下であった. 入院施設を持たないセンターでの精神鎮静法は, 患者の幅広い病態に対処できる有効な手段である. また, 大学病院との連携でさらに幅広い対応が可能となった. |
---|---|
ISSN: | 0583-1199 |