食品の硬さが小児の咀嚼筋活動に及ぼす影響

食品の硬さが小児の咀嚼筋活動に及ぼす影響を検討した.被験者は顎口腔系の機能に異常を認めない,いわゆる個性正常咬合を有するHellmanの歯牙年齢IIA10名,IIIA10名,対照として永久歯列期成人10名とした.咀嚼試料は硬さのみ3段階に変化させたガムを用いた.筋電図は表面電極記録によりそれぞれの咀嚼運動時の左右側頭筋,咬筋から記録し,咀嚼筋活動量と咀嚼周期を求め,次の結果を得た. 咀嚼周期は,IIIA,成人において硬さ変化に対して影響されなかったが,IIAでのみ硬いほど延長した.咀嚼筋活動量はそれぞれの被験筋においてIIA,IIIA,成人の順で試料問の差が多く認められた. 成長する過程におい...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1994/09/25, Vol.32(4), pp.826-831
Hauptverfasser: 箕輪, 恵子, 村田, 典子, 宮内, 充子, 坂田, 貴彦, 中島, 一郎, 赤坂, 守人
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:食品の硬さが小児の咀嚼筋活動に及ぼす影響を検討した.被験者は顎口腔系の機能に異常を認めない,いわゆる個性正常咬合を有するHellmanの歯牙年齢IIA10名,IIIA10名,対照として永久歯列期成人10名とした.咀嚼試料は硬さのみ3段階に変化させたガムを用いた.筋電図は表面電極記録によりそれぞれの咀嚼運動時の左右側頭筋,咬筋から記録し,咀嚼筋活動量と咀嚼周期を求め,次の結果を得た. 咀嚼周期は,IIIA,成人において硬さ変化に対して影響されなかったが,IIAでのみ硬いほど延長した.咀嚼筋活動量はそれぞれの被験筋においてIIA,IIIA,成人の順で試料問の差が多く認められた. 成長する過程において,硬い食品を咀嚼するために咀嚼時間を延長させるのではなく筋収縮力を強めることによって,より機能的に円滑に咀嚼していくと考えられた.
ISSN:0583-1199
2186-5078
DOI:10.11411/jspd1963.32.4_826