乳歯列歯間空隙量と乳歯歯冠近遠心幅径に関する研究

乳歯列上にみられる生理的歯間空隙は永久歯列に交換する際有効に作用すると考えられているが,その存在によって,永久歯の正常排列が約束されるわけではない.歯間空隙量の多少は,そこに存在する歯の歯冠近遠心幅径に左右されるのではないかと考え,乳歯列上にみられる生理的歯間空隙の総和量によって乳歯列を6群に分け,空隙量と歯冠近遠心幅径および乳歯列周長との関係について調査を行った. その結果,次の結論を得た. 1.歯冠近遠心幅径に,左右差は認められなかった. 2.歯冠近遠心幅径は,男児の方が女児より大きい傾向を示した. 3.歯間空隙量が増加するほど,歯冠近遠心幅径は小さくなる傾向が認められた.つまり,歯間空隙...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1994/09/25, Vol.32(4), pp.743-750
Hauptverfasser: 進士, 久明, 小嶺, 隆一, 高見, 由佳, 久保山, 博子, 和田, 浩利, 本川, 渉
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:乳歯列上にみられる生理的歯間空隙は永久歯列に交換する際有効に作用すると考えられているが,その存在によって,永久歯の正常排列が約束されるわけではない.歯間空隙量の多少は,そこに存在する歯の歯冠近遠心幅径に左右されるのではないかと考え,乳歯列上にみられる生理的歯間空隙の総和量によって乳歯列を6群に分け,空隙量と歯冠近遠心幅径および乳歯列周長との関係について調査を行った. その結果,次の結論を得た. 1.歯冠近遠心幅径に,左右差は認められなかった. 2.歯冠近遠心幅径は,男児の方が女児より大きい傾向を示した. 3.歯間空隙量が増加するほど,歯冠近遠心幅径は小さくなる傾向が認められた.つまり,歯間空隙量は歯冠近遠心幅径に左右されることが示唆された. 4.下顎においては,歯間空隙量が増加する程,歯列周長も増加する傾向が認められた.
ISSN:0583-1199
2186-5078
DOI:10.11411/jspd1963.32.4_743