Menkes Syndromeの患児の歯科治療と歯科的所見

Menkes Syndromは,銅の先天性吸収障害に起因する疾患であり,X連鎖性劣性遺伝形式をとる.従って各種銅依存性酵素の活性低下から,様々な臨床症状を呈すると言われている.しかしながら,歯科学領域からの本症候群に関する症例報告は皆無であり,その歯科学的特徴や問題点は明らかではない.今回我々が遭遇した初診時年齢3歳6ヵ月の男児では,以下のような興味深い所見が認められた. 1)低身長・低体重 2)精神発達・運動発達の遅延と骨年齢の遅れ 3)脊柱側彎と漏斗胸 4)毛髪異常と色素沈着異常 5)小下顎症傾向と下顎乳前歯部の叢生 6)高口蓋と過蓋咬合 7)スポーツドリンク飲料の過剰摂取と歯磨き不良によ...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1994/06/25, Vol.32(3), pp.566-573
Hauptverfasser: 野中, 和明, 落合, 聡, 松本, 敏秀, 佐々木, 康成, 立川, 義博, 丸亀, 知美, 中田, 稔
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:Menkes Syndromは,銅の先天性吸収障害に起因する疾患であり,X連鎖性劣性遺伝形式をとる.従って各種銅依存性酵素の活性低下から,様々な臨床症状を呈すると言われている.しかしながら,歯科学領域からの本症候群に関する症例報告は皆無であり,その歯科学的特徴や問題点は明らかではない.今回我々が遭遇した初診時年齢3歳6ヵ月の男児では,以下のような興味深い所見が認められた. 1)低身長・低体重 2)精神発達・運動発達の遅延と骨年齢の遅れ 3)脊柱側彎と漏斗胸 4)毛髪異常と色素沈着異常 5)小下顎症傾向と下顎乳前歯部の叢生 6)高口蓋と過蓋咬合 7)スポーツドリンク飲料の過剰摂取と歯磨き不良によるランパント・カリエス
ISSN:0583-1199
2186-5078
DOI:10.11411/jspd1963.32.3_566