上顎第一大臼歯のエナメル質表層フッ素濃度に関する研究 第2報 マイクロサンプリング法による口腔内上顎 第一大臼歯における検討
成人男子20名の口腔内診査と唾液中F濃度の測定と共に, 口腔内に存在している上顎第一大臼歯を対象に, マイクロサンプリング法を用いて同一時期に形成されたと思われる頬・舌側面近遠心部4部位のフッ素(F)濃度, 酸溶解性, Ca/P(重量比)について検索し, 次の結果を得た. 1)実験対象者である成人男子20名の口腔内は, DMF歯率9.77%, DMF歯面率23.30%, PI 19.50%であった. 2)耳下腺唾液中のF濃度は0.008±0.002ppmであった. 3)口腔内上顎第一大臼歯におけるエナメル質表層F濃度は, 抜去歯と同様, 各深さ共に, 頬側面遠心部が最も高く, 舌側面近心部が最...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1994, Vol.32 (1), p.110-119 |
---|---|
1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 成人男子20名の口腔内診査と唾液中F濃度の測定と共に, 口腔内に存在している上顎第一大臼歯を対象に, マイクロサンプリング法を用いて同一時期に形成されたと思われる頬・舌側面近遠心部4部位のフッ素(F)濃度, 酸溶解性, Ca/P(重量比)について検索し, 次の結果を得た. 1)実験対象者である成人男子20名の口腔内は, DMF歯率9.77%, DMF歯面率23.30%, PI 19.50%であった. 2)耳下腺唾液中のF濃度は0.008±0.002ppmであった. 3)口腔内上顎第一大臼歯におけるエナメル質表層F濃度は, 抜去歯と同様, 各深さ共に, 頬側面遠心部が最も高く, 舌側面近心部が最も低かった. 4)口腔内歯と抜去歯のエナメル質表層F濃度を比較すると, エナメル質表面より内層に向かうにつれて口腔内歯のF濃度の方が高かった. 5)抜去歯, および口腔内歯共に, エナメル質表層F濃度が高いほど, 酸溶解性が低い傾向にあった. 6)各部位の4層におけるCa/Pの平均値は1.89~1.96とほぼ一定の値を示したが, 抜去歯よりも口腔内歯の方が低い傾向にあった. |
---|---|
ISSN: | 0583-1199 |