2 当医院における個人フッ素洗口法の実態調査

フッ素洗口法は齲蝕予防に有効な手段であり, 当医院においても, 家庭における齲蝕予防法として, 1990年3月より実施している. フッ素洗口法を家庭で応用する場合, 洗口液の管理やいかに継続させるかといったことが問題点となる. そこで今回, フッ素洗口の実態を把握し, 適切な管理法を確立する目的で, アンケート調査を行った. 調査対象は, フッ素洗口経験者556名のうち1991年12月から1992年3月までの4ヵ月間に定期診査で来院した160名(男児64名女児96名)である. なお, アンケート調査は, これらの患児の保護者に対し, アンケート用紙に記入してもらう形で行った. その結果, フッ...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1993, Vol.31 (1), p.205-205
Hauptverfasser: 國武哲治, 柏木伸一郎, 岩男好恵, 立川義博, 中田稔, 中村譲治
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:フッ素洗口法は齲蝕予防に有効な手段であり, 当医院においても, 家庭における齲蝕予防法として, 1990年3月より実施している. フッ素洗口法を家庭で応用する場合, 洗口液の管理やいかに継続させるかといったことが問題点となる. そこで今回, フッ素洗口の実態を把握し, 適切な管理法を確立する目的で, アンケート調査を行った. 調査対象は, フッ素洗口経験者556名のうち1991年12月から1992年3月までの4ヵ月間に定期診査で来院した160名(男児64名女児96名)である. なお, アンケート調査は, これらの患児の保護者に対し, アンケート用紙に記入してもらう形で行った. その結果, フッ素洗口中断者は62名(38.7%)であり, 思った以上に継続者の割合が少なかった. また, スタッフが洗口を勧めたケースは齲蝕のリスクが高いにもかかわらず, 自発的な動機のものより中断率が高かった. これは, 患者側の意識付けが充分出来ていないと考えられ, また我々の対応の不備な点もあることがわかった. 洗口液の味を理由に中断するものも見られ, 今後対応していく必要があると思われる. 現在, 前述の間題点を解決すべく, 管理方法の改善を試みている. 新しい管理方法として, 会報とフッ素洗口カレンダーを作成し, 意識の向上をはかっている. また, フッ素洗口の専用カルテを作成し, 患者管理をおこなっている. 今後さらに, 個人でもフッ素洗口法が継続し, より多くの人に普及できるような患者管理と患者教育にとりくむつもりである.
ISSN:0583-1199