16 本学小児歯科における定期診査状況 ―第1報 定期診査の継続期間について

小児の歯科診療において定期診査は欠くことができないとされている. しかし長期にわたり継続する定期診査の内容, 実施方法および患者管理についてはいまだ問題が多い. 今回, 神奈川歯科大学小児歯科に来院した登録患者について, その定期診査の継続期間を調査, 分析したので報告した. [調査方法]1975年から1979年に, 初診患者として来院した10歳未満の患者のうち, 応急処置, 母親教室を行った後, 治療継続および定期管理を希望した2,450名の中から現在, 定期診査に応じなくなった2,418名について院内カルテをもとに調査した. [調査項目]来院年度, 来院時年齢, 性別, 来院時住所, 定期...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1993, Vol.31 (1), p.177-177
Hauptverfasser: 浜田作光, 松沢光洋, 高道麻臣, 松永鈴代, 服部啓吾, 竹沢友子, 小峰直行, 久保田守, 西村康, 檜垣旺夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:小児の歯科診療において定期診査は欠くことができないとされている. しかし長期にわたり継続する定期診査の内容, 実施方法および患者管理についてはいまだ問題が多い. 今回, 神奈川歯科大学小児歯科に来院した登録患者について, その定期診査の継続期間を調査, 分析したので報告した. [調査方法]1975年から1979年に, 初診患者として来院した10歳未満の患者のうち, 応急処置, 母親教室を行った後, 治療継続および定期管理を希望した2,450名の中から現在, 定期診査に応じなくなった2,418名について院内カルテをもとに調査した. [調査項目]来院年度, 来院時年齢, 性別, 来院時住所, 定期診査継続期間. [当科の定期診査システム]今回調査した期間におけるシステムは, 歯科治療終了時に担当医が患者の保護者に次回の定期診査時期を告げ, 保護者が適宜担当医の予約をとっていた. 定期診査時には, 担当医が問診, 口腔内診査を行い, 治療の必要性が無い場合は予防の処置などを, 要治療の場合は当日から治療に移行し, 治療終了時に予防処置を行っていた. [調査結果]1)初診時年齢分布は, 3歳が最も多く, 2歳から5歳までが全体の約85%を占めた. また初診時年齢は平均3歳10ヵ月であった. 2)定期診査の継続期間が最も長かったのは初診時0歳が平均5.5年であった. 初診時年齢が高くなるとともに継続期間は短縮し, 9歳では2.3年であった. なお継続期の平均は約3.3年であった. 3)定期診査の平均中止年齢は7歳2ヵ月で, 7歳までに全体の約60%が中止していた. 4)地域別の定期診査継続期間は横須賀中央地区で3.6年, 横浜地区で2.7年で地域により定期診査期間に相違が認められた. また地域別の初診時年齢は各地区による大きな差は認められなかった.
ISSN:0583-1199