149 松本歯科大学病院小児歯科における全身麻酔集中治療の検討
小児の歯科医療の原点は, 全ての子どもに平等に, かつ質の高い医療を供給する事が重要です. しかし, 治療に対して非協力的な小児や心身に障害を持つ小児には, 多くの歯科的な問題を抱えながら的確なサービスを受ける機会に恵まれないこともある. また, 農山村地域では治療の意思を有しながらも, 医療機関に恵まれず口腔疾患が放置される事も少なくない. 本学小児歯科ではこういった小児に全身麻酔を応用し, 的確で質の高い医療サービスを行っている. 今回, 1985年11月より1991年2月までの5年3カ月に施術した150例について臨床統計的考察を行い, その概要を報告する. 今回の, 対象は, 男児80名...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1992, Vol.30 (1), p.327-328 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 小児の歯科医療の原点は, 全ての子どもに平等に, かつ質の高い医療を供給する事が重要です. しかし, 治療に対して非協力的な小児や心身に障害を持つ小児には, 多くの歯科的な問題を抱えながら的確なサービスを受ける機会に恵まれないこともある. また, 農山村地域では治療の意思を有しながらも, 医療機関に恵まれず口腔疾患が放置される事も少なくない. 本学小児歯科ではこういった小児に全身麻酔を応用し, 的確で質の高い医療サービスを行っている. 今回, 1985年11月より1991年2月までの5年3カ月に施術した150例について臨床統計的考察を行い, その概要を報告する. 今回の, 対象は, 男児80名, 女児70名の150名で, 患者の平均年齢は, 3.5歳で2~3歳が約70%を占め, 一人平均齲蝕歯数は16.0本であった. 適応理由では非協力, 多数歯齲蝕が多く, 地域特性として遠隔地, 適応理由とする患者も47%みられ, その多くは紹介患者であった. 修復処置においてアマルガム修復は術後, 研磨の困難なことから用いられず複合レジン修復が用いられた. 歯髄処置は, 前歯部において麻酔抜髄即時根充(約47%)が, 臼歯部では生活歯髄切断法(約70%)が多かった. 麻酔方法は, 臼歯部の全部被覆冠処置の有無によって経口, 経鼻が選択され, 経鼻挿管が86%であった. 麻酔維持はGOEで行われ重篤な合併症は一切認められなかった. 処置後のRecallの管理状況については72%が当科でのRecallを継続しているが, 約17%が地域的理由などにより, 中断せざるを得ない状況であった. |
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ISSN: | 0583-1199 |