B-2-13 郡山市内の小児の歯肉炎罹患状況について

我々は昭和63年度歯科医学会委託研究「小児の咬合育成に関する研究」のうち「口腔軟組織状態からみた咬合育成」を分担した. 郡山市内の1歳6ヵ月児, 3歳児, 小学校1年生, 4年生および中学校1年生の生徒677名を対象として, 口腔内診査(観察部位:上下顎中切歯部および犬歯部)および質問紙による調査を行い, 歯肉炎と生活習慣および歯牙沈着物との関係について検討した. その結果, (1)歯肉炎の有病者率は1歳6ヵ月:10.6%, 3歳:30.7%, 小1:41.7%, 小4:60.1%, 中1:48.1%で, 1歳6ヵ月および3歳では上顎が歯肉炎のみのものが多く, 小1では下顎のみ, 小4および中...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1990, Vol.28 (3), p.869-869
Hauptverfasser: 佐々木重夫, 藤野訓正, 三田明, 斎藤高弘, 佐藤博
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:我々は昭和63年度歯科医学会委託研究「小児の咬合育成に関する研究」のうち「口腔軟組織状態からみた咬合育成」を分担した. 郡山市内の1歳6ヵ月児, 3歳児, 小学校1年生, 4年生および中学校1年生の生徒677名を対象として, 口腔内診査(観察部位:上下顎中切歯部および犬歯部)および質問紙による調査を行い, 歯肉炎と生活習慣および歯牙沈着物との関係について検討した. その結果, (1)歯肉炎の有病者率は1歳6ヵ月:10.6%, 3歳:30.7%, 小1:41.7%, 小4:60.1%, 中1:48.1%で, 1歳6ヵ月および3歳では上顎が歯肉炎のみのものが多く, 小1では下顎のみ, 小4および中1では上下顎に及ぶものが多かった. (2)歯肉炎の部位別有病率および歯垢・歯石の部位別沈着率は左右の部位で近似した値を示した. (3). 「歯磨き習慣」について1歳6ヵ月では「毎日磨く」ものに歯肉炎が多かったが, 3歳以降では「時々磨く」ものに多かった. (4). 1日の「歯磨き回数」について1歳6ヵ月では「3回以上磨く」ものに歯肉炎が多く, 3歳では「2回磨く」もの, 小1以降では「1回磨く」ものに多かった. (5). 1日の「おやつの回数」について1歳6ヵ月・3歳では「2回」, 小1では「3回以上」, 小4では「0回」, 中1では「2回」に歯肉炎が多かった. (6). 「おやつの時間」について1歳6ヵ月を除き, 「定」(規則的)より「不定」(不規則)に歯肉炎が多かった. (7). 「おやつの量」について「定」(決めている), 「不定」(欲しいだけ与える)と歯肉炎との間に一定の関係はなかった. (8). 「歯垢」については各年齢層において「なし」より 「あり」に歯肉炎が多かった. (9). 「歯石」については1歳6ヵ月を除き「なし」より「あり」に歯肉炎が多かった.
ISSN:0583-1199