A-2-24 乳歯切削エナメル質に対するレジンの接着性 -エッチング時間の影響(I)
<目的>:乳歯切削エナメル質に対するレジンの接着性について, エッチング時間の影響を観察する事を目的に本研究を行った. <方法>:資料としては, 冷凍保存した牛下顎乳切歯50歯を用いた. 接着試験は, 注水下にエメリーペーパーで#600まで研磨して得た切削エナメル質平面に対して行った. エッチング時間は, エッチングなし, 10秒, 20秒,30秒及び60秒とし, 資料は10例ずつ作製した. エッチングは, Photo Clearfil A(クラレ社)付属の40%正燐酸ゼリーを使用し, 30秒間スプレー水洗後乾燥した. エナメル質被着面に直径3mmの円形の穴を開けた両面テープを貼り, Phot...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1990, Vol.28 (3), p.858-858 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | <目的>:乳歯切削エナメル質に対するレジンの接着性について, エッチング時間の影響を観察する事を目的に本研究を行った. <方法>:資料としては, 冷凍保存した牛下顎乳切歯50歯を用いた. 接着試験は, 注水下にエメリーペーパーで#600まで研磨して得た切削エナメル質平面に対して行った. エッチング時間は, エッチングなし, 10秒, 20秒,30秒及び60秒とし, 資料は10例ずつ作製した. エッチングは, Photo Clearfil A(クラレ社)付属の40%正燐酸ゼリーを使用し, 30秒間スプレー水洗後乾燥した. エナメル質被着面に直径3mmの円形の穴を開けた両面テープを貼り, Photo Bondを塗布し, 10秒間光照射を行った. 同部位に内径4mm, 高さ2mmの真鍮リングを載せ, Photo Clearfil A(US)を充填し, 40秒間光照射し硬化させた. 資料は空中に30分間放置後, 37℃の水中に24時間浸漬し, 常温硬化樹脂を用いて埋め込みリング内に包埋した. 島津製作所製オートグラフDCS-500を用い, クロスヘッドスピード0. 5mm/minで剪断接着強さを測定した. 剪断接着試験後のエナメル質面とレジン面の両者をSEMで観察した. <結果>:1)接着強さの平均値は, エッチングなしの場合が最も低く(24. 16±16. 85MPa), エッチング時間が30秒の場合が最も高かった(80. 1±13. 01MPa). 2)エッチングなし群とすべてのエッチング時間群間の接着強さに有意差がみられ, エッチング群が高かった. 3)エッチング群については, エッチング時間が20秒と10秒間及び10秒と30秒間の接着強さ, 並びにエッチング時間が20秒と30秒間及び20秒と60秒間の接着強さ間に有意差が見られ, いずれも後者が高かった. 4)剪断接着試験後のエナメル質面において, 小柱構造が明瞭な状態は, 接着強さが高い群ほど高頻度に認められた. |
---|---|
ISSN: | 0583-1199 |