乳臼歯・髄床底部の副根管に関する研究(第1報): インド人小児における下顎乳臼歯-副根管のSEMによる観察

インド人小児の乾燥頭蓋骨10顆の下顎骨より得た健康な乳臼歯39歯を用い,髄床底部の副根管について,咬合面方向よりSEMによる観察を行った結果,下記の所見を得た. 1)副根管は,下顎骨10症例中の4症例(40%)に,また,被験歯39歯中の14歯(35.9%)に認められ,歯種別間の発現頻度に有意差はみられなかった. 2)副根管を有する歯牙1歯あたりの副根管の発現個数は,最大10個,最小1個,平均2.8個であった. 3)副根管は,髄床底部の中央部付近に高頻度に認められた. 4)副根管開口部の内径は,下顎第1乳臼歯では,最大83μm,最小8μm,平均45.4μmであり,下顎第2乳臼歯では,最大51μm...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1990/06/25, Vol.28(2), pp.371-380
Hauptverfasser: 後藤, 譲治, 張, 野, 細矢, 由美子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:インド人小児の乾燥頭蓋骨10顆の下顎骨より得た健康な乳臼歯39歯を用い,髄床底部の副根管について,咬合面方向よりSEMによる観察を行った結果,下記の所見を得た. 1)副根管は,下顎骨10症例中の4症例(40%)に,また,被験歯39歯中の14歯(35.9%)に認められ,歯種別間の発現頻度に有意差はみられなかった. 2)副根管を有する歯牙1歯あたりの副根管の発現個数は,最大10個,最小1個,平均2.8個であった. 3)副根管は,髄床底部の中央部付近に高頻度に認められた. 4)副根管開口部の内径は,下顎第1乳臼歯では,最大83μm,最小8μm,平均45.4μmであり,下顎第2乳臼歯では,最大51μm,最小15μm,平均37.3μmであった.歯種別にみた内径には,統計学的有意差はみられなかった. 5)副根管開口部の形態は,円形のもの(56.4%)が最も多く,次いで楕円形(28.2%),その他(15.4%)の順であった. 6)副根管は,同一個体の左右同名歯に発現する傾向がみられた. 7)副根管の発現には個体差があり,副根管が多数歯に存在する場合と全く存在しない場
ISSN:0583-1199
2186-5078
DOI:10.11411/jspd1963.28.2_371