13 心身障害児(者)の歯科診療実態調査特に口腔機能障害と受診状態との関連について
奈良県心身障害児(者)歯科診療所では, 地域の一般歯科医が心身障害児(者)の歯科治療及び口腔衛生管理を行う立場にあり, 診療で種々の困難な点に遭遇している. 特に, 心身障害児_(者)の口腔機能(口唇, 口輪筋, 舌, 下顎, 唾液および嘔吐)の障害が歯科治療に及ぼす影響が大きいと思われる. そこで私たちは, 診療時の患者の口腔機能や受診状態などについで歯科医自身からアンケート調査を行った. 調査対象として, 奈良県心身障害児(者)歯科診療所に来院した乳歯・混合歯列期(2~11歳)の患者(脳性麻痺6名, 精神薄弱9名, ダウン症4名, 上記の合併症 3名, その他の障害11名)35名および永久...
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Veröffentlicht in: | 小児歯科学雑誌 1990, Vol.28 (1), p.279-279 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 奈良県心身障害児(者)歯科診療所では, 地域の一般歯科医が心身障害児(者)の歯科治療及び口腔衛生管理を行う立場にあり, 診療で種々の困難な点に遭遇している. 特に, 心身障害児_(者)の口腔機能(口唇, 口輪筋, 舌, 下顎, 唾液および嘔吐)の障害が歯科治療に及ぼす影響が大きいと思われる. そこで私たちは, 診療時の患者の口腔機能や受診状態などについで歯科医自身からアンケート調査を行った. 調査対象として, 奈良県心身障害児(者)歯科診療所に来院した乳歯・混合歯列期(2~11歳)の患者(脳性麻痺6名, 精神薄弱9名, ダウン症4名, 上記の合併症 3名, その他の障害11名)35名および永久歯即断(12~19歳)の患者(脳性麻痺4名, 精神薄弱21名, ダウン症0名, 上記の合併症4名, その他の障害4名)35名の総計70名について調査した. その結果, 次のような結論を得た. 1. 口腔機能のうち口唇閉鎖, 流挺および嘔吐の障害は, 乳歯・混合歯列期および永久歯列期ともに診療時に影響しないことを認めた. 2. 口腔機能のうち口輪筋, 舌, 下顎のコントロールおよび唾液の分泌の障害は, 乳歯・混合歯列期から永久歯列期になるにつれて診療時の影響が少なくなることを認めた. 3. 受診態度は, 乳歯・混合’歯列期から永久歯列期になるにつれて診療に対して協力的や普通になる患者が多くなるのに比較して, 診療の困難な野老は困難なままで推移することを認めた. 4. 強制処置は, 乳歯・混合歯列期から永久歯吟唱になるにつれて減少するが, 乳歯・混合歯列期ではレストレイナーを, 永久歯列期では抑制帯を主に使用していることを認めた. |
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ISSN: | 0583-1199 |