11 小児歯科臨床実習―生活歯髄切断法の術式

今回, 小児歯科臨1床において多い歯髄処置法のひとつである生活歯髄切断法(FC法)について, 定義, 目的, 適応症および, その術式を抜去歯を用いて紹介し, また, それに対比する臨床例を提示した. [定義] 生活力旺盛な乳歯の歯冠部歯髄を切断除去し, 歯根の歯髄は生活したまま保存する方法をいう. [目的] 限局性の感染性歯髄炎において, 罹患歯髄を無菌的に除去し, 切断面下の歯髄を薬剤で処置して根部歯髄を可及的に残し, 歯髄の固有機能を発揮させると同時に, 炎症が根端歯周組織に波及するのを防止すること. [適応症] 感染性歯髄炎に罹患した歯髄において, 残存させる歯根部歯髄中には炎症性変化...

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Veröffentlicht in:小児歯科学雑誌 1990, Vol.28 (1), p.245-245
Hauptverfasser: 竹本毅, 高木みどり, 下岡正八
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:今回, 小児歯科臨1床において多い歯髄処置法のひとつである生活歯髄切断法(FC法)について, 定義, 目的, 適応症および, その術式を抜去歯を用いて紹介し, また, それに対比する臨床例を提示した. [定義] 生活力旺盛な乳歯の歯冠部歯髄を切断除去し, 歯根の歯髄は生活したまま保存する方法をいう. [目的] 限局性の感染性歯髄炎において, 罹患歯髄を無菌的に除去し, 切断面下の歯髄を薬剤で処置して根部歯髄を可及的に残し, 歯髄の固有機能を発揮させると同時に, 炎症が根端歯周組織に波及するのを防止すること. [適応症] 感染性歯髄炎に罹患した歯髄において, 残存させる歯根部歯髄中には炎症性変化がない症例で, 歯根の状態が安定期にあるものに適用することができる. 臨床的診断名としては, 慢性潰瘍性歯髄炎, 慢性増殖性歯髄炎ならびに急性化膿性歯髄炎の鎮静型で, これらの状態が歯冠部歯髄に限局し, なおかつ, 上記の条件に合致しているものである.
ISSN:0583-1199